岩場間でのグレード差を定量的に比較してみる

岩場間でのグレード差を定量的に比較してみる

この1月~3月は岩場ではリードクライミングを中心に楽しみました。

特にスポートルートは二子山に6回、御前岩に4回行きまして、ボルダーが中心だった自分にとっては初めてスポートルートをそれなりに登り込んだ期間となりました。

しかしそこで少し戸惑ったのは岩場間でグレード差がかなりあることです。

一般に言われていることですが、二子山はグレードが辛く、それと比べて御前岩は(意図的にそのようにグレーディングされていることは重々承知ですが)易しめに感じました。

これは岩場のボルダーでもインドアでもどこでも起こっていることで、今更問題に挙げることでもないですし別に岩場間でグレード差があってもそのままで全く構わないと思っています。

ただ、自分としては頻繁に行く岩場同士がおおよそどの程度自分にとってグレード差があるのかということを把握してはおきたいという気持ちはあります。

それと僕はまだリードの経験が浅いのでグレードの尺度や基準が自分の中でできあがっていません。

なので例えば「5.12a程度の難易度」というのがハッキリとどのくらいかが説明できないし、二子山や御前岩のグレード感をそれなりに客観的に掴まないとそういう基準を自分の中で醸成することも難しい気がしてしまします。

というわけで、今回は自分の頭の整理や客観視も含めて、これまでに登った二子山と御前岩のルートのトライ日数やトライ数を比較して岩場間のグレード差がどの程度あるのかを見てみたいと思います。


二子山と御前岩のグレード感比較

やり方としてはこれまでに登った二子山と御前岩の課題を並べ、

・グレード

・トライ日数、トライ数

を比較してみます。

それによって同じグレードでもトライ数にどれくらい差があるかなどがわかり、グレード感の違いが見えるはずです。

悪魔のエチュード、ホテル二子、ノースマウンテン、の3本は2017年3月に登ったものですが、それ以外は全て2018年1~3月に登ったものです。

それと日によって自身や岩自体のコンディションの差は実際はかなりあるはずですが、まぁそれはおいておきましょう。

ではさっそく見てみましょう

二子山のグレードは改定されたものもありますが、ここでは改定前で表記しています(実際多くのクライマーがまだ改定前を使っている気がするので)。

また二子山はデシマルグレード、御前岩はフレンチグレードですが、一応一般的な比較表で対応させています。

課題の横にトライ日数トライ数を書いていますが、詳細に覚えていないものは「?」を付けています。

赤塗は1撃したもの。

<参考>

クライミングのグレード換算~フレンチグレード~

こう見るとわかることは

・二子山はなんと5.11台から1撃できたものが1つもない、、、

・逆に御前岩は7b(5.12a/5.12b)まで全て1撃

・とはいえ、ホテル二子(5.11c)をトライしたのは1年前なので(超希望的観測で)今なら1撃できるかもと考えれば、これがAPA(5.12a/b)より遥かに難しいということは無さそうであり、同程度なのか

・モダン焼きパート(3try)よりもアスリーツボディ(5try)の方がトライ数が嵩んでいるので、二子の5.12cが御前岩の7c+(5.12d/13a)よりも遥かに難しいということは無さそう

といったところでしょうかね。

これから言えることは

・二子山と御前岩のグレード差はおおよそ1.5~2.5グレード程度か(二子山の方が辛い)

・ただし低グレードではその差はより大きいか

って感じですね。

『新版 関東周辺の岩場』などでは二子山のグレードが1~1.5グレード程度上がっているものもあるので、それに御前岩が日本の他の岩場より易しくグレーディングされていること加味すると概ね良さそうな結論なのかもしれません。

あとこれ同じことをボルダー課題でもやると面白いかもしれませんね!

グーグルフォームとかでみんなにアンケートとってやってみようかな、、、。

暇なとき考えてみます。

1トライとは

ただまとめた上で気になったのは、フォールしてすぐ降りる1トライとハングドッグ連発の1トライを同じ1トライとして比較して良いのかという点ですね。

例えばDAIJAは確か4トライですが、ハングドッグをかなりしているので少なくとも15回くらいはフォールしていますね。

とするともしかするとモダン焼きとかよりやっぱりかなり悪いのかもしれない、、、。

まぁそれを言ったら任侠やアスリーツも数えきれないほど1トライの中でハングドッグしているのでもはや比較できないのですが。

アスリーツボディ

あと御前岩で登った「アスリーツボディ」(7c+)に少し触れておきます。

以前雨の日に御前岩にいった時は不運にもアスリーツボディだけが濡れていたのですが、なんと登れた日は前々日雨だったのですが奇跡的にアスリーツボディだけが乾いていました。

日頃の行いが良かったのか、レインマンがいなかったからなのか。

とにかくこのユージさん初登の素晴らしいラインが登れて大満足です。

これで心置きなく4月からの小川山瑞牆シーズンにインできます。

<動画>