期限のない目標や課題を先延ばししないためには

著名人の講演を開催・配信している「TED」という団体があるのですが、その講演の中で僕が特に好きなものに「先延ばし魔の頭の中はどうなっているか」があります。

<動画 先延ばし魔の頭の中はどうなっているか 日本語訳も出せます>

ブロガーのティム・アーバンによる講演で、2年ほど前に相当流行ったので観たことのある人も多いのではないでしょうか。

 

この講演はシンプルですが普遍的なテーマであり、構成と話術が上手くて共感しつつ笑いながら最後まで飽きずに観れてしまいます。

是非動画を観て欲しいのですが、前半の内容を簡単にまとめると

・やるべきことを何でも先延ばしにしてしまう「先延ばし魔」(ほぼみんな)の頭の中には「理性的な自分」と「楽しくて簡単なことが好きなサル」がいる

・理性的な自分が何か難しいことに取り掛かろうとしても普段はサルが意思決定のハンドルを握ってしまうので、くだらないyoutube動画を漁るとかSNSを無駄に閲覧し続けるとかwikipediaを延々に深堀してしまうとか、ラクなことしかできない

・しかし締め切りが近づいてくると突如として「パニックモンスター」が登場し、サルは逃げ出してしまい理性的な自分が急遽ハンドルを握り仕事を猛スピードで仕上げることになる

<理性的な自分、サル、パニックモンスターの絵(ティム・アーバンのブログ「Wait But Why」より>

 

この話はとってもよくわかりますよね。

デスクワーク的な仕事なら言わずもがなですし、クライミングでも

・「減量しなきゃなー」とか言いつつ食べまくってて普段は全く減量しないのだけど、コンペの1週間前くらいから「やべー!」ってなってダイエットしだして無理矢理当日に合わせて体重減らす

・ボルダリングジムで「あのテープ課題いつかきちんと登らなきゃなー」とか言いつつ結局他の人とのセッションが楽しくて全然取り組まなくて、ホールド替え前日に焦ったようにめちゃくちゃ撃ち込む

などなど、よく見られる現象です。

でも意外と体重がちゃんと落ちちゃったり、ホールド替え前日に課題が登れちゃったりするんですよね。

パニックモンスターの力恐るべし。

なので僕なんかはパニックモンスターが上手く機能するならもうそれで良いやと思っているので、パニックモンスターが登場するまではあえて何もやらないようにして締切直前の自分のスパートの力を初めっから頼るということもします。笑

 

ただ実はパニックモンスターの力で解決できるのはあくまで「締め切りのある目標や仕事」だけなんですよね。

動画中で述べられている締め切りの無い問題としては、起業の第一歩目とか、家族に会いに行くとか、健康を保つために運動するとか、人間関係を修復するとか、があります。

これらは別にやらなくても直近で特段大きな問題が起こるわけでは無いのでパニックモンスターは眠ったままで機能してくれません。

なので理性的な自分がなんとかしてサルの誘いを断ち切らないといつまでも先延ばしのままです。

 

実はこういった締め切りの無い仕事や目標を先延ばしにしない詳細な方法論もティム・アーバンが「How to Beat Procrastination」(どうやって先延ばしに打ち克つか)で書いています。

これも絵だけでも超楽しいので英語が読める人は目を通してみて欲しいのですが、超簡単に掻い摘むと以下のような感じです。

・目標を立てる時は「優先順位が最も高いもの」を必ず決める

・その目標を達成するためのステップを「小さくて」「明確で」「自分でコントロール可能」なものに切り分ける

・実行する際はとにかくまず小さくても良いから「何か1歩目を踏み出す」ことが重要

・サルの誘惑に耐えつつやり続ければ次第に自信が沸いてきて、トリガーポイントを超えるとむしろ目標に向かう方にサルですらも楽しみを見出して一気に加速できる

・サルの誘惑の耐え方は「目標を周囲に話す」「自分で締め切りを作ってしまいパニックモンスターを呼び起こす仕組みを作る」「サルが好きなものを強制的に遮断する(例えばテレビを売るとか)」などなどいくつか載っていますので、読んでみてください

 

これらをクライミングで考えてみます。

例えば

・いつかは海外で登ってみたい

・コンペに出場したい

・今はボルダリングだけだけど、リードを始めるとかもっと幅を広げてみたい

・憧れのあの課題にチャレンジしたい

と心の中ではひそかに思っている人は多いのではないでしょうか。

でも実際には「まぁでもとりあえず来月くらいまでは忙しいし、今は空いた時間でジムで登ってればいいか」と考えてしまって、そのままいつも間にか何年も経ってしまった、という人もいると思います。

似たような話は↓の記事でも書いたかもしれません。

「強くなってから挑戦します」という敗者のメンタリティ

 

僕も20代の内は「目の前のことをひたすらに一生懸命こなしていけばとてつもないところへ行ける」と思っていましたし、これはある意味で大切な考え方だと今でも信じてはいます。

仕事が出来る人でもクライミング能力が高い人でも誰にでも共通しますが、そういう人々は今目の前にあるタスクや課題を楽しんで集中してハイクオリティでこなす傾向があり、その積み重ねが彼らを作っています。

しかし人生にグランドデザインを持つこととか、クライミングならば自分が一生涯でどうしても登りたい課題を決める、とか誰も期限を決めてくれない目標や課題をきちんと設定してそれに向かっていくことも同様にとっても大事だと最近は感じます。

そして例えば強いクライマーとかはその期限のない目標に向かってきちんと段階的にティックリスト(登りたい課題リスト)を作ったり必要なトレーニングに分解して一つずつこなしていっているように思えます。

僕らもそうしなければ、このまま何歳になってもジムで今と同じグレードのボルダー課題を登っているだけの人になってしまう可能性も無きにしもあらずなのです。(それが必ずしも不幸だとは言いませんが)

 

さ、今一度自分がどうなりたいのか、何を成し遂げたいのかをしっかり考えて、壮大な目標に向かって一歩目を踏み出しましょうかね。

 

まぁ今日じゃないにしても。

 

遠くないうちに、、、ね。

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