瑞牆、小川山、湯川でクライミング。春うらら1P目、調和の幻想などを登った

瑞牆、小川山、湯川でクライミング。春うらら1P目、調和の幻想などを登った

最近は瑞牆、小川山、湯川あたりのエリアでよく岩を登っています。

日帰りも多いのですが、4/19~22で3泊4日でプチツアーに行ってきたのでそのあたりの日記でも書いてみますね。

本当に日記風に書いたらめっちゃ長くなりましたが、、、。

 

<瑞牆末端壁からの眺め>

 


1日目:瑞牆でボルダー→湯川でクラック

4月に入りボルダーもやろうということで、ますばまだ登れていない「インドラ」。

このプチツアーの前にも何度か触っているので、今日こそはと思いましたが、、、敗退。

しかも左手1.5本指ポケットを取ってから足を入れ替えるところでモジモジして落下し、若干指を伸ばしてしまった。

いやーやはり甘くない課題ですね。

しかし瑞牆を代表する圧倒的にカッコ良いボルダーなのでなんとか登りたいです。

 

それ以外はアップで山形県エリアのマイナーな岩を色々登ったくらいなのですが、なんとなく思ったことなどコメント。

 

背骨岩の「スケルトン」はアップに最適。

5級ですが一番下の左手2本指からSDで始めると体感3級くらいで充実します。

 

「背伸び運動」はトポにランジとありますが、普通に登るとランジとか全く必要ない&8級くらい。

なのでおそらく飛び先が限定されているのですが、不明なので一番上のツノまで飛びました。

これだと逆に3級にしては辛いかな?

 

「カンテ右面」はスタートでいきなりカンテを持つとリーチがある人にとっては1級は全然ない感じ。

(リーチが無い人にとっては不可能課題かもしれないが、、、)

ということで、背伸び運動と同じスタートからやってみると僕のリーチで丁度1級くらい。

 

あとは随分前に敗退した「ツグミ岩の裏の2級」。

これもスタート不明なので、一番下からやってみました。

2級だと辛いかな?1級くらい。

 

そんなわけでトール君のブログに感化されて体感グレードに誠実に書いてみました。

もっとカッコ良い課題で書きたい。笑

 

 

そのあと湯川に転戦し、前回壮大にスリップ落ちした「サイコキネシス」(5.10d)。

むっちゃんと共に無事RP!

結構フェース登りでごまかせちゃいますが名ルートですね。

 

まだ時間が少しあったので「テレポーテーション」(5.10d)のオンサイトにチャレンジしてみましたが、最終局面であえなくフォールというか怖くてテンションしてしまった、、、。

いやークラックの5.10dをオンサイトすることは難しいですね。

クレイジージャム、ゲルニカ、サイコキネシス、テレポーテーション、インプレッション1P目、などが僕が経験した5.10dなわけですが、これらをオンサイトするには色々足りないわけです。

カム選択ミス、単にジャムが下手、スリップ、ムーブミス、恐怖心、etc…。

5.11台のクラックくらいまでは落ちないようになりたいなぁ。

 

 

2日目:瑞牆でボルダー→小川山でボルダーとクラック&リード

2日目はむっちゃんの「阿修羅」の応援とか適当に周りで登ったりとか。

その後小川山に移動してクジラ岩周辺で少しボルダーをするも灼熱、、、。

これは朝と夕方しか本気登りは無理かも。

そこから屋根岩1峰へ行き「カウベル」(5.11d)にトライ!

信太さんが設定した2P目(5.11前半?)もやってみたり。

どちらもオンサイトはできなかったけれど、2便目でトップロープながら登りました。

1P目の真っ向な感じと、2P目の繊細な感じが対照的な名作。

リードで近々きちんと登りに行きたいですね。

 

 

3日目:瑞牆末端壁でクラック

疲れも溜まってきた3日目ですが、初めての瑞牆末端壁!

僕らの亀のようなアプローチだとゲートが閉まってる時は行くだけで1.5時間くらいかかります。

末端壁の引きの写真はこんな感じ。

真ん中の大テラスがいわゆる「お昼寝テラス」で、そこに左から登るのが日本のフリークライミング史の幕開けとなったとも言える「春うらら 1P目」(5.11b)です。

2P目(5.12a)はお昼寝テラスの右から上に伸びるラインで、春うらら1P目をまっすぐに登るラインは先日倉上さんがエイドながらグラウンドアップ・単独で登った「沈黙の春」。

ちなみに春うららが登られた様子は戸田直樹さんが『岩と雪 94』にて飛翔②、『同 96』にて飛翔③として詳細に書いてあります。

(飛翔①が載っている岩雪は持ってないので手に入れなければ)

「登りたいんだ。登るんだ・・・」

精神を集中させ、邪念をおいはらう。

はらってもはらいきれるものじゃないが、とても並の精神状態では、やる気になれない。

二度と耐えたくないこの重圧から逃れるために、なんとしてでも今回で終わらせたい。

戸田さんも吉田和正さんなどと同様に詩人ですね。

 

春うらら1P目はオンサイトするにはまだ僕にとって難しいグレードですが、気合いを入れてトライ。

出だしでキャメ2番をきめて、初手左手から逆手の右手ハンドジャム。

そこからマスターカムのオレンジをきめて左手フィンガー取ろうとしたら、、、ジャムが抜けてフォール!

うーん、最近あっさり落ち過ぎだ。

というわけで、オンサイトトライ終了。

そのトライで上まで抜けてみましたが、いわゆるチェンジングコーナーで全く良いムーブが浮かばない。

ハングドッグして探るもフィンガージャムが下手すぎて上手い解決策は結局出ず。

その後休憩して2トライ目をするも、またもや序盤で落ちてしまい気持ちが折れかけましたが、上には抜けずにカムを回収しながクライムダウン

そして軽く一息入れて3トライ目。

下部はデッドのボルダームーブで切り抜け、チェンジングコーナーの前のチムニーで一休み。

この核心の打開策はあやふやだったけれど、保持とレイバック&アンダーのパワーで本当に無理矢理押し切りました。

続く素晴らしいスケール感のコーナークラックでも足も身体もヨレヨレで何度か落ちそうになりましたが無事RP。

まさに短期的な旬を掴まえることができて、本当に満足のいくトライとなりました。

次は「トワイライト」と「春うらら 2P目」でしょうかね。

 

 

4日目:瑞牆末端壁でマルチピッチ

身体がボロボロでしたが、またしても末端壁へ。

心の中で少しだけトワイライトとかやってみようかと思ったけれど疲れすぎていて無理でした。

なのでむっちゃんと”今日はかるーくマルチだけやって早めに帰るか―”と言いつつ10時前に「調和の幻想」(5P 5.10a)に取り付いたのですが、、、なんと8時間以上かかり取り付きに戻ったのは18時過ぎ。笑

<調和の幻想 1P目>

 

二人とも一度も落ちなかったことは良かったですが、反省点が山積みでしたね。

・全ての動作がお互いに遅い

・ギアを選定せずほぼ全て持って行ったので重い

・特に持っているロープがシングルの50m,70m,80mだけなので、最終ピッチの45m懸垂下降のために無駄に50mと70mのシングルロープを持っていくことになりフォローの荷物が半端なく重い

・調和の幻想は思ったより全ピッチムズイ。3P目こそ易しいものの、『Rock & Snow 39』に書いてある通り他は全ピッチが5.10aはあるように感じた

 

でも本当に良いルートで、僕としてはこれまで登れたマルチピッチの中でダントツに良かったです。

特に5P目がチムニー、ハンド、ワイド、スラブで45mと半端じゃなく充実しています。

このピッチ、トポにはキャメロットの6番無しでもランナウトして登れる(ただし、精神的核心)と書いてますが、僕はキャメ6番が無かったら進めなかったかもしれないです。

落ちたら死ぬ可能性ありますしね。

なので重くてもキャメ5,6番を持っていくことをオススメします。

<調和の幻想 5P目>

 

ってな感じであっという間に楽しい4日間が終わりました。

かつてないくらい身体中が痛いですが、瑞牆や小川山のクライミングの楽しみ方の幅が広がってきて本当にワクワクしています。

次は何をやろうか。