ゴールの高さを知っているか

2019年、クライマーの人もそうでない人も目標を掲げ抱負を決めた方がいると思います。
僕もやりたいことは色々あるのですが、自身のクライミングは2018年に続いて秋のヨセミテツアーを中心に見据えたものになるでしょう。
その際、去年と決定的に違うのは「今年はヨセミテでのクラック、マルチピッチを既に経験している。その目標の高さを知っている」ということです。



暗中模索だった2018年

僕と妻は2016年末にヨセミテにボルダリングをやりにいったのですが、その際にあまりに雄大なEl Capitanを目の当たりにして
“次に来るときはビッグウォールやマルチピッチにチャレンジする”
と決め込みました。
しかし岩場でのスポートルートすら経験がほぼない僕たちは2017年は海外ツアーを見送りスポートルートやクラックルートの基本的な技術習得に当て、2018年の秋にヨセミテでクラックやマルチピッチをやることを一旦のゴールと置きました。

そして2018年に入りヨセミテツアーに向けてよりハードなクラックルートやマルチピッチにチャレンジしたのですが、はっきり言って暗中模索でした。
と言うのもヨセミテのクラックやマルチは、日本と何が違うのか、一番必要なことは何なのか、今の僕らに何が足りないのか、その全てがぼやっとしていたのです。
いくら日本で登っても
“日本とヨセミテのクラックは全然違う”
“ヨセミテは独特”
などの声が周りから聞えてきて、本当に今やっているトレーニングに意味はあるのかを悩み続けながらクライミングをしていたのが2018年だったように思えます。


行動指針が明確になった2019年

そんな中2018年はどうにかこうにかヨセミテツアーをこなし、ある程度戦えた部分と、全然ダメだった部分があったわけですが、2019年は既にヨセミテでのクライミングを体験しているのでゴールの見え方が全く異なっています。
例えば2019年のヨセミテでのマルチピッチは
・Freeriderを極力フリーで上まで抜ける
・Astromanを全ピッチレッドポイントする
という目標を立てていますが、どちらも2018年にそれぞれ下部だけですが一応は触っているので全てが暗闇だった2018年と比較すると「何をやればいいのか」が明確になっていると感じます。
ですので、普段のジムでのトレーニングをどうするか、限られた時間でどこの岩場に行くか、どのルートをどのように登るか、などの行動指針が圧倒的に立てやすくなりました。
年始にいった城ヶ崎でも
“このクラックはヨセミテっぽいから練習になりそう”
“この傾斜でこのサイズはヨセミテの○○と似ているからやっておこう”
“これはぶっちゃけヨセミテでは出てこないな(まぁでも楽しいからやるか、となることも多いけど。笑)”
などと去年とは違い比較的すっきりと判断できるようになりました。
もちろんヨセミテのマルチだけが2019年の僕らのクライミングの全てでは無く、ボルダーやスポートルートでも目標はありますが、そういった別の種類のクライミングをしている時ですらヨセミテの目標が心の片隅にあると向かい合う姿勢が変わる気もします。

なので実は技術が未熟で難しいルートを楽しめなかったとしても2017年の時点でヨセミテに足を運んでおくべきだったと少し後悔しています。
そうすれば2018年のクライミングはうっすらとは光があるものになったかもしれません。


まずゴールの高さを知る

2019年の目標を掲げ抱負を決めた人達は“ゴールの高さ”を知っているでしょうか。
もし知らないのならば僕の教訓から言えることとしては今すぐにその高さを経験しに行くことをオススメします。
近場で体験できることなら明日にでもやってみた方が良いですね。
“岩場で○○という課題を登る”
“ジムで××級を登る”
“△△というコンペで優勝する”
色々と目標はあると思いますが、今は達成できる気がしないとしても、○○という課題をとりあえず触った方が良いし、××級にチャレンジしてみた方が良いし、△△に近しいレベルのコンペに今すぐエントリーした方が良いです。
そうすることで、目標の高さ、それと自分の距離、差を埋める方法、がくっきりと浮かび上がり日々の過ごし方が全然変わってくると思います。
“海外のあの課題が登りたい!”
などなかなか実際に距離感を掴みづらい目標だったとしても、例えば既にその課題を登っている経験者に相談して似たような課題が国内に無いか探してみるとか色々とできることはあるはずです。

とにかく、実際に行動して、その目で見て、自分の身体で感じてみることが何より大切です。
自戒を込めて。
さ、2019年も楽しんでいきましょう。



参考記事

とここまで書いて、ほとんど同じことを「敗者のメンタリティ」の記事でも書いていることに気づきました。
ロクスノの連載の「僕らは考える石ころである」の初回でも結局同じ主張ですしね。
まぁ大切なことは何回言っても良いのです。

<敗者のメンタリティ>


<考える石ころ第1回>


<2016年ヨセミテツアーブログ>


<2018年ヨセミテツアーブログ>

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