日本選手権リード競技大会2018 出場選手の戦績

日本選手権リード競技大会2018 出場選手の戦績

今週末の2018年3月3,4日(土日)に埼玉県の加須市民体育館にて、リードクライミングの代表選考大会である日本選手権リード競技大会2018が行われます。

今年も昨年に引き続き、Youtubeの実況解説をさせていただく予定です。

日本スポーツクライミング山岳協会のチャンネル

また、決勝はスカイAさんで3/4の18時から放映予定です。

ボルダリングジャパンカップではインフルエンザで実況ができなかったので、今回は体調管理に気を付けて臨みたいと思います!

さて、観戦するにあたって今年も出場選手の戦績をまとめましたので簡単なみどころと共にどうぞ。

<昨年の記事>

日本選手権リード競技大会2017 出場選手の戦績

 


記載事項と注

対象選手は日本選手権2018に出場する選手の中で過去3大会分の日本選手権及びリードジャパンカップの平均順位上位20人です。

前回は過去5年分の平均を取ったのですが、ユース選手の成長が著しいため過去3大会と少し対象期間を狭めました。

ただこれでも1年間で実力が急上昇している選手などは低い順位になってしまいますが。

また去年のリードクライミングでの主要国際大会の戦績も載せています。

毎度のことですが、順位は公式に発表されているリザルトに変更を加えています。

具体的には「同着が複数人いた場合は、複数人が占める順位の平均順位を与える」という変更です。

10位が3人いた場合は、10位、11位、12位を3人で占めていると考え、3人ともに平均の11位を与えています。

 

男子出場選手の戦績

ではまずは男子から。

1位はボルダリングのイメージが強いですが、最近はリードの安定感も高い楢﨑智亜選手。

昨年の日本選手権では優勝した中野選手が”静”のクライミングなら、それとは対照的な”動”のクライミングスタイルで準優勝。

ワールドカップでも2度の準優勝を飾り、リードでも世界トップレベルの実力を発揮しています。

昨今のルートはボルダー要素がふんだんに登場するため楢﨑智亜選手にとってはタイプが合う傾向にあるのではないでしょうか。

 

2位は日本の圧倒的エースである是永選手。

160cmと小さな身体ながら並外れた持久力で世界のトッププレイヤー達と渡り合います。

昨年はなんとワールドカップ優勝に加え、ワールドゲームズでも並み居る強豪を倒して優勝と大ブレイクしました。

しかし意外にもまだ日本選手権のタイトルは手にしていません。

間違いなく優勝候補となる選手でしょう。

 

3位は昨年の覇者である中野選手。

今年34歳の大ベテランの選手ですが、昨年初めて念願の日本選手権での優勝を飾りました。

昨年の決勝でのどこまでも粘り強く生命力を振り絞るような登りに感動を覚えた方も多いのでは。

昨年と比べてより一層ボルダー要素が強くなっているであろうルートタイプと、制限時間の短縮(8分→6分)にどのように対応してくるか。

 

4位以下は2016年の覇者樋口選手、ボルダリングジャパンカップ2連中の藤井選手、決勝常連の島谷選手と続きます。

 

そして7位の波田選手も大注目ですね。

昨年のワールドカップで3位、そしてワールドゲームズで是永選手に次ぐ準優勝。

世界大会の実績から言えば、是永選手に次ぐ優勝候補だといえます。

 

 

女子出場選手の戦績

続いては女子です。

1位は先日11度目のボルダリングジャパンカップの優勝を遂げた野口選手。

ご存知の通りリードでも国内での実績では群を抜いていて日本選手権二連覇中。

更に昔まで遡ってもリードでは久しく負けたことが無いのではないでしょうか。

リードとボルダーの両方でここまでの実績を上げられる選手は本当に今後出てこないのではないかというくらい伝説的な選手です。

 

2位はこちらも先日のボルダリングジャパンカップを大いに盛り上げた14歳の森選手。

リードジャパンカップ2連覇中。

昨年の日本選手権では決勝ゴール落ちで3選手が並び森選手は準決勝のカウントバックで惜しくも3位でしたが、”森選手が最もゴールに近かった”との声も聞こえてくるほど素晴らしいパフォーマンスでした。

小さな身体に秘められた持久力と保持力でとにかく届けば絶対に離さないクライミングスタイルです。

野口選手の牙城を崩せるとすればこの森選手ではないでしょうか。

ボルダリングジャパンカップに続く熱い戦いを期待しましょう。

 

3位はワールドカップでも安定して活躍している大田選手。

リードのスペシャリストとも言える選手です。

一昨年、昨年と日本選手権では野口選手に次ぐ準優勝。

特に昨年は決勝と準決勝で野口選手と同高度でしたが予選のカウントバックに泣かされました。

ただ、ボルダリングジャパンカップの欠場の原因となった指の怪我からどの程度復帰しているかが気になりますね。

 

4位以下はアジア選手権で野口選手を破った尾上選手、国内のリード大会で複数回の優勝経験を誇る田嶋選手、昨年のボルダリングジャパンカップチャンピオンである15歳の伊藤選手、ボルダリングの日本のエース野中選手と実力者が並びます。

 

ただ女子の場合はユース選手の成長速度が本当に早いため、3大会を平均しているこの表では下位にいる選手の中にも実力者がうごめいています。

新たなスターが生まれる予感がしますね。

 

 

では、週末選手の皆さん頑張ってください!