須玉-長坂 論争~小川山へのアクセス問題を考える~

須玉-長坂 論争~小川山へのアクセス問題を考える~

昨今岩場に行くクライマー数が急増したという背景もあり、クライミングエリアへのアクセス問題が見過ごせないものになっている。
駐車禁止区域への駐車、私有地への許可なき侵入、登攀禁止エリアでのクライミング、etc。

そんな中、我々クライマーにとって最大のアクセス問題である「須玉-長坂 論争」は未だ誰にも答えは出せないままである。
この永遠の未解決問題に今私が決着をつけようと思う!

※あ、なんもアクセス問題とか関係ない気楽な記事です。すんません


「須玉-長坂 論争」とは

東京方面から中央道を使い小川山へ行く場合、ほとんどのクライマーが須玉ICで降りて、国道141号線を北上する。
(高速代を抑える場合は、韮崎ICで降りたり、最初っから下道で行く場合もある)
しかし実はカーナビによっては須玉ICを通り過ぎて長坂ICで降りるように指示してくる場合もあるし、僕の周りには”長坂ICを使った方が圧倒的に早い”と言い張る友人もいる。
この

「東京方面から中央道で小川山へ行く場合、須玉ICと長坂ICのどちらで降りるのが早いのか。
また長坂ICで降りた方が早い場合、それは追加の高速代に見合うほどなのか」

というのが「須玉-長坂 論争」であり、このブログで結論を出したいテーマである。

余談だが須玉は「すたま」と読むのが正式であり、「すだま」と読むとクライミング用語パトロールから指摘が入ることがあるが、wikipediaによると元々は「すだま」であり1990年から「すたま」となったらしい。
つまり「すだま」と読むことも間違いではないのである。

距離と時間の比較

まず比較する道のりを定義する。
須玉-長坂論争 地図

須玉ICから国道141号線を北上したときと、長坂ICから小川山へ行こうとしたときでは、「清里トンネル東」という交差点(マップの黒い星)で合流する。
よって今回比較するのは

・須玉IC-清里トンネル東(マップの青いルート)

・須玉IC-長坂IC(オレンジのルート)+長坂IC-清里トンネル東(赤いルート)

とする。

そしてgoogle map先生によるとそれぞれの区間の道のりは以下の通りである。

須玉IC-清里トンネル東は20.5km
須玉IC-長坂ICは9.3km
長坂IC-清里トンネル東は12.3km

単純に道のりを足し算してしまうと、須玉IC-清里トンネル東の方が短いのだが、須玉IC-長坂ICは高速道路であるので、下道よりも速度を出すことが可能である。

この下道と高速での時速の置き方が悩ましいのだが、以下の2パターンに分けて計算することとする。

①高速で飛ばした場合
高速道路では時速100km、下道では時速40km

②下道で飛ばした場合
高速道路では時速80km、下道では時速60km

これで全ての準備が揃った。
非常に難解な数式であったが、全ての叡智を終結して計算した結果が以下である。

須玉-長坂論争 表

つまりこの表から言えることは、

須玉ICを利用した場合の清里トンネル東までの所要時間は20.5分~30.8分
長坂ICを利用した場合の清里トンネル東までの所要時間は19.3分~24.1分
いずれの場合も長坂ICを利用した方が所要時間は短く、その差分は1.2分~6.7分

ということである。

コストパフォーマンス

これで「須玉-長坂 論争」に決着がついたと思ったらまだ早急な判断だ。
なぜなら長坂ICを利用した場合は高速代がその分高くつくからである。
1.2分~6.7分というショートカットできた時間が本当に、掛った高速代の分の価値があるのかを検証しなくてはならない。

簡単に考えるために「高井戸IC」からのETC料金で比較すると

・高井戸IC-須玉IC
-平日:3,550円
-休日:2,480円
-深夜:2,670円
・高井戸IC-長坂IC
-平日:3,720円
-休日:2,600円
-深夜:2,790円

となり、その差額は120円~170円である。

さて、つまりはこの論争は最大で7分弱という時間を120円~170円で買うかどうかという問題に言い換えられた。

時給に換算すればおよそ1,000円~1,500円。
(下道で飛ばせた場合は1.2分しか得しないので、時給換算で6,000円~8,500円程度の価値があるかどうかということになる!)

最大で7分弱の得ならばボルダーなら3,4トライはできるかもしれないが、リードなら1便出すのも難しい時間。

ここはみなさんの時間価値と、どれだけ少しでも長く小川山でクライミングがしたいかという気持ち次第ということになるであろうか。

結論

「長坂ICを利用した方が1分~7分程度所要時間は短い。
しかし120円~170円の高速代が上乗せされる。

ところが、カントリーキッチンロビンに寄るには須玉ICを利用することになり、ロビンのコストパフォーマンスが無限大であることを考慮すると、我々は須玉ICを我々は選ばざるを得ない。(ロビンは水曜定休なので注意)」

、、、おつかれさまでした!!