コンペで完登者0人の課題を作ってはいけない理由

コンペで完登者0人の課題を作ってはいけない理由

島に行ったり、セットをしたり、ポケモンをしたりと色々と忙しくてブログの更新が滞っていました。
しかし1ヶ月に4本ブログを書くという今年の内なる目標は何とか達成させたい。
というわけで簡単にですが、この間Fish&Birdで開かれたBeer Sessionの自分のセットに関して振り返りたいと思います。

まずBeer Sessionとは、Fishでこれまで3回やっているFar Yeast Brewingさん協賛の草コンペです。
簡単に言うと、みんなでクライミングしてからビール飲もう、というイベントなのですがFar Yeastさんの超絶に美味いビールの効果もあってとにかく馬鹿みたいに盛り上がるイベントです。
おそらくFishが生み出した最大の発明ですね。

んでここからが本題で、今回僕もセットチームに入って数課題作りました。
その僕が作った課題の中で
・ミドル男子&オープン女子の予選課題(写真の真ん中緑色ホールド)
・ミドル男子決勝課題(写真の右の方の黄色ホールド)
の2課題が結果的に完登者が0人だったのですね。

Beer Session

どちらもそのクラスの最難課題に近い設定だったので、ギリギリのラインを付いた結果しかたなかったという見方もできますが、やはり完登者0人という課題をコンペで出すのはいけないと思います。
その理由は大きく以下の2つが考えられます。
・単に誰も登れないと観客がしらける
・誰も完登できないほど難しい課題だと競技者が気づいた場合、トライしないことが最善の策になる

僕はこの後者の理由が特に問題だと思っています。
なぜならセッション方式でもオンサイト方式でも明らかに誰も登れない課題があった場合、トライを避けて体力の温存に走ったり、(セッション方式なら)違う課題をトライした方が明らかに有利になってしまうからです。
本来、クライミングは力の限りを出し尽くして完登することを競うスポーツなのに、その前提が崩れてしまうんですね。
もちろん、今の実力で登れる課題を見極めるという戦略性もクライミングには求められているかもしれませんが、誰も登れないほど難しい課題である必要はないはずです。

そう考えると、コンペにおいてセッターが避けるべき事態としては真逆の「全員1撃完登」というものがありますが、これは「完登者0人」よりは遥かにましです。
全員1撃でも完登シーンでは観客は盛り上がりますし、競技者はその課題をなんとしても登らなければならないためスポーツ性は全く崩れていません。

一緒にセットをしていたNobu、くにさん、つっかーはそれぞれ決勝などで完登者1人の課題を作っていたので、身内褒めですが流石ですね。

僕の課題を一生懸命トライしてくれた方々、、、、すみませんでした!そしてありがとうございます。

ちなみに、個人的にはコンペの決勝などで課題ごとに完登者が違ったりするとすごいなぁと思いますね。
例えばB-Rocky2015のオープン男子決勝などは4課題どれもタイプが違い、かつ完登者もバラバラなのでアツイですね。