2017八王子ボルダリングワールドカップ出場選手のここまでのランキング

2017八王子ボルダリングワールドカップ出場選手のここまでのランキング

明日明後日の5月6,7日(土日)、八王子でボルダリングワールドカップ(以下、BWC)の第4戦が開かれます。
そして土曜日の予選は、いつも通りのコンビでダッシュさんとYoutubeの以下のチャンネルで実況解説をさせてもらえることになりました!

・Women Qualification(女子予選)9:50?

・Men Qualification(男子予選)14:50

日曜日の準決勝と決勝はIFSCの公式チャンネルでライブで観ることができます。
スカイAとNHKでは日本語で後からですが観ることができます。

・準決勝

・決勝

会場に観に行く方も、家で配信を見る方も、よりBWCが楽しめるように、現在の年間ランキングの上位20名とその他の有力選手の紹介をさせていただきます!


BWC年間ランキングとは

まず、年間ランキングとは何ぞやということなのですがBWCは今年は全部で7戦あり、それぞれの大会での順位に応じて以下のポイントが選手に与えられます。

得点順位

そして全戦終わった時点での総合ポイントで競うのですが、一応細かいルールも何点かあります。

・年間で6戦以上あった場合は、最もポイントの低い1大会は年間ランキングの対象外となる
・最終戦終了時に2名以上の選手が同じポイント数で1位同着だった場合、同時に出場した大会で相手より上位となった回数が多い方が年間チャンピオンとなる。それでもなお同着の場合、より上位の成績の獲得数で決定をする。
・同着が出た場合は同着が占める全順位の平均得点が対象選手に与えらえる。例えば16位が4名いたら、16~19位までの得点の平均の17ptが4名に与えらる

2017年BWCの第3戦まで終了時点での年間ランキング上位者

では早速ですがこのランキングの現時点での上位20名を男女共に見てみましょう。

八王子男子 v01

八王子女子 v02

注:BJCはボルダリングジャパンカップ、LWCはリードワールドカップ

男女共に日本人がかなり好調ですね!

まず男子ですが、トップは先日の第3戦(南京戦)で初優勝をした渡部 桂太選手。
国内大会では安定して表彰台に残るなど実力を表しはじめていましたが、今年ついに大ブレークしました。
3戦とも決勝に残っているのは渡部選手のみ。
保持力、柔軟性、コーディネーション能力、などはトップクラスのものがありましたが、今年はそれに加えて明らかに力強さが出てきました。
そして何よりスラブが異常に強い。
第1戦のスイス大会決勝などでもありましたが、彼しか登れないスラブ課題が存在します。
八王子大会にも大いに期待ですね!

ランキング2位は韓国のチョンジョンウォン選手。
2015年のBWC年間チャンピオンです。
とにかくカチの保持力が並外れていて、インドアホールドに限れば世界No.1かもしれません。
日本が大好きでよく日本のジムに遠征に来ていますね。

3,4位につけるのは楢﨑 智亜選手、藤井 快選手の昨年のBWC年間ランキングの1位と2位。
彼ら2人は昨年世界中驚かせるパフォーマンスと成績で一気にボルダリング界の2大スターとなりましたが、その勢いは今年も健在です。
藤井選手は初戦のスイス戦で優勝、楢﨑選手は初戦こそ予選落ちだったものの直近2戦ではどちらも準優勝と好調。
ホームの地で爆発するはず!

5位には昨年最後まで年間優勝を争ったロシアのアレクセイ選手、6位には怪我からの復活シーズンで決勝に2度残るハイパフォーマンスを見せている杉本選手が位置付けています。

ただこれらの上位選手は中国の2連戦を含めて、八王子が3連戦目なので疲労がかなり溜まっているはず。
ですので、日本人でフレッシュな選手が大番狂わせを起こす可能性も高いと思っています。
岩場で高難度を落としまくっている村井選手、BJCと日本選手権共に3位の波田選手、BJC優勝経験のある山内誠選手、あたりが何かかましてくれるのではないかと予想します!

女子はイギリスのショウナコクシー選手とスロベニアのヤーニャガンブレット選手の2人が頭1つ抜けているという印象でしょうか。
八王子出場選手の中ではこれまでの3戦で、この2人以外で優勝か準優勝をした選手はいないです。
ショウナは昨年の年間チャンピオンでもあり、とにかく何でもできる選手。
弱点が無い上にかなりパワフルです。
今年も、優勝2回、準優勝1回と死角なし。
文句なしの優勝候補ですね。

ヤーニャはまだ18歳と若い選手。
昨年のリード競技で年間チャンピオンを獲り、男子のドメン選手と共にスロベニアのリード競技の強さを見せつけたのが印象的です。
しかし今年ボルダリングでも大躍進。
持ち前の伸びるようなしなやかな登りは見ていて気持ちが良いです。
初戦のスイス戦こそ若干の粗さが残っていましたが、中国の2戦では優勝と準優勝。
八王子までに更に一皮剥けてくる可能性すらある、ポテンシャルの底が見えない選手ですね。

3位につけているのは今や日本の大エース、野中生萌選手。
日本人離れした力強い登りが特徴です。
昨年の年間ランキングでは2位と世界から見ても最トップの選手にまで登りつめました。
今シーズンも表彰台2回と調子はかなり良いはず。
2トップに風穴を開けて欲しいですね!

4,5位には決勝常連組のセルビアのスターシャ選手とスイスのぺトラ選手が位置づけています。

そして6位にはもはや生けるレジェンド、野口選手。
BWC年間ランキング1位を4度獲るという快挙を成し遂げた選手です。
第2戦では3位に入っていますし、登りの調子は悪くないように見えます。
個人的には野口選手がここで優勝などして若手にその強さを再度見せつけれくれると激アツですね!

南京大会で決勝に残った、小武選手、尾上選手も11位、16位に入っています。

その他で注目は、先日女性で初めて5.15a(La Rambla)を登ったアメリカのマーゴ・ヘイズ選手などでしょうか。
ボルダー力もあるのでチェックしておきましょう。

本当はもっと紹介したい選手がたくさんいるのですが、もろもろ明日の準備もあるのでこのくらいにしておきますかね。笑
さぁ選手の皆さん、楽しんでください!!
ではでは。