クライミングに必要なことはすべてジョジョの「フィレンツェ行き超特急」で学んだ
クライマーを見ていると『ジョジョの奇妙な冒険』が好きだと言っている人が多い気がします。
ウチにも妻が買い揃えたジョジョが全巻あり、僕もジョジョ好きの一人なのですが、特に好きなのがなんといっても第5部の「フィレンツェ行き超特急」の戦い。
漫画史には名試合名バトルと呼ばれるものが数多く存在しますがこのフィレンツェ行き超特急は、スラムダンクの豊玉戦、ドラゴンボールのギニュー特戦隊戦、幽遊白書の飛影vs時雨、バガボンドの武蔵vs胤舜、ピンポンのスマイルvsアクマ、などと並び漫画史上最高の戦いと言っても過言ではありません。
主人公陣営のブチャラティと敵陣営のプロシュート&ペッシが列車の中で戦い、とにかく名言・至言・金言が溢れます。
あらゆる仕事とか趣味をやっている人に当てはまる普遍的な哲学とか行動指針の参考になるものばかりなのですが、最近読み直したら全てを脳内でクライミングに置き換えてしまって、もう納得の連続。
これ、ぶっちゃけクライミングの全てが詰まってますね。
下手なトレーニング本とかなんとかぺディアとかいうクライミングブログ読むより、ジョジョ読んだ方が絶対強くなるわ。
というわけで半分おふざけですが、ジョジョの「フィレンツェ行き超特急」のセリフをクライミングに変換して紹介しますね。
『ブッ殺した』なら使ってもいいッ!
まずはこのあまりに有名な、『ブッ殺した』ですね。
『ブッ殺す』と言ってばかりで威勢のみで行動が伴わないペッシに対してのセリフで、敵キャラながらプロシュートの筋が通った美学が読者に初めて伝わるシーン。
まじでこれ自分のクライミングにも多いっすわ。
「あの課題絶対登る!」と宣言しているだけで、全然登れてないどころか触ってすらいないパターン。
“『登る』・・・そんな言葉は使う必要がねーんだ
なぜならオレやオレたちの仲間はその言葉を頭の中に思い浮かべた時には!実際に課題を登っちまってもうすでに終わっているからだッ!
『登った』なら使ってもいいッ!”
「スタンド」を決して解除したりはしねえッ!
プロシュートの兄貴カッコ良すぎないっすか。
ミスタの攻撃を受けて、あとちょっとでミスタを殺せるのにスタンドのビーチボーイを解除してしまったペッシに対するセリフ。
“いいかッ!
オレが怒ってんのはてめーの「心の弱さ」なんだ。
あともうちょっとで完登できるって時にホールドを決して離したりはしねえッ!
たとえ腕を飛ばされようと脚をもがれようともなッ!”
覚悟はいいか?
はい、もう説明不要のジョジョ史上最高の名セリフ。
僕の人生の指針になってるとマジで言える。
ようやく主人公陣営のブチャラティのターン。
このセリフは汎用性ありますね。
“『保持課題もやる』『コーディネーション課題もやる』
「両方」やらなくっちゃあならないってのが「ボルダーコンペ」のつらいところだな
覚悟はいいか?オレはできてる”
とか
“『クラックもやる』『ロープワークも覚える』
「両方」やらなくっちゃあならないってのが「マルチピッチ」のつらいところだな
覚悟はいいか?オレはできてる”
なんでも使える。
「心」で理解できた!
プロシュートの死ぬ寸前までスタンドを解除しない覚悟を目の当たりにして覚醒したペッシ。
これクライミングでも重要だよなぁ。
このセリフだけで丸々1記事ブログかけるわ。
“ムーブのコツが!
「言葉」でなく「心」で理解できた!”
今何もしないってのが・・・オレの・・・「覚悟」だ・・・!!
覚醒したペッシの猛攻を心臓を真っ二つに割って耐え忍ぶブチャラティ。
これはレスト日をめちゃくちゃカッコよく言いたい時に使えますね。
“今日レストして何もしないってのが・・・
オレの・・・「覚悟」だ・・・!!”
『幸運』なくしては近づけない道のりだった
遠隔からビーチボーイで攻撃してくるペッシにようやくブチャラティが接近でき、読者としては勝利を確信するページ。
これは完登した時に使うと非常に謙虚さが溢れて良いですね。
“何よりも『困難』で・・・
『幸運』なくしては近づけない道のりだった・・・
この課題を完登するという道のりがな・・・”
何がなんでも「直線」で突っ切るのよッ!
しかし覚醒ペッシはかなりしぶとくブチャラティも苦戦。
そんなペッシがプロシュートからの受け売りでなく、自らの戦闘哲学を表明する隠れた名シーン。
なによりこのセリフ、クライミングに当てはまり過ぎて怖いわ。
“ムーブに頼るなんて「やり方」は・・・
「はずすかも」って、今まで自信がなかった時だけやってた安全策だ!
必ず登るって決めた時は真っ向勝負の「直線」だッ!
何がなんでも「直線」で突っ切るのよッ!”
いやージョジョは胸があつくなりますね。
また1巻からジョジョ読も。
ではでは。
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