城ヶ崎に始まり城ヶ崎に終わった19年1月 ブリザードを登った
1月は後半も城ヶ崎1泊2日×2!
元旦と31日を共に城ヶ崎で過ごし、1月の岩場は城ヶ崎漬けでした。
アストロドームでブリザードを登った
1年程前に「マリオネット」(5.12a)を登って以来のアストロドーム。
何回来ても岩の模様と独特の空間で不思議な気分になる場所です。
<アストロドーム入口から降りてくる妻むっちゃん>
<マリオネットを登った時のブログ>
今回の目標は「ブリザード」(5.12d)。
マリオネットとは反対側にある(海を見て左側)、オールナチュプロのルート。
初登は1987年に吉田和正さんによってされています。
<ブリザード 終了点直下>
一見クラックがあみだくじのように走っていてどこを登るかパッと見だとわからないのですが、取り付くとまさにここしかない!というように奇跡的にホールドやクラックが絶妙に配置されています。
クラックを辿るようにずっと登った後に大穴で苦しいですがレストを挟んで、最後はダイナミックに飛び出すという構成も本当に素晴らしい。
『Rock&Snow 039』で杉野保さんの「Dig It」という企画で同じく城ヶ崎の「悪夢」(5.13c)、「シュリンプ」(5.12c)と共に取り上げられているのですが、まぁ例のごとく杉野さんのコメントがクライマー意欲を煽ってくるわけですよ。
城ヶ崎で最も興味深いのは、フェイスムーブが主体になったクラックだと思う。
(中略)
ジャミングを交えた横引きのムーブや、柱状節理ならではの立体的な動きが加わり、それが前傾度に伴って複雑さと意外性を増す。
私が長い間、城ヶ崎に引かれ続けている理由はここにある。
花崗岩の純粋なクラックにも、前傾した石灰岩にもない、これこそ城ヶ崎独特の醍醐味である。
そして、ブリザードはまさにその結晶のようなルートであった。
いやこれ読んだらトライするしかないでしょ。
というわけでブリザードに取り付きましたが初日のファーストトライは出だしの数手を解決するのに行ったり来たり、、、。
10回以上クライムダウンしました。
そしてムーブが見つかり意を決するものの、すぐにテンション。
わかっていはいるものの5.12dとかの高グレードになると、オンサイトトライは本当にフリーで登っているのかぶら下がりつつエイドで登っているのかわからないような内容になってしまいますね。
あまりに傾斜が強いため、カム回収はトップロープで逆側から登り直し。
1日目はこのリードトライ+回収トライだけで終えました。
翌日の2日目には何とか勝負できる形まで持ち込むものの回収便入れて4トライして2テンが限界。
このクラスを1回のツアーで登り切れるようになりたいです。
そして1週間空けて今回の3日目。
雨が降っていて岩は相当シケシケでしたが、洞窟なので直接はあまり雨は当たらずできないほどではない。
当然1便目で登るつもりで行きますが、中間部の左手クリンプ(フィンガージャム?)から右手ハンドジャムを決めるところが苦手でそこでフォールしてしまいます。
そして回収便を出した後のトライでもそこで再びフォール!
ここからならカム回収しながらクライムダウンできるので、降りてやり直しますがまたまた同じ個所でフォール!
これは流石に精度の高いムーブに変えないといけないと思い、色々試したところ自分の得意な正対に近い体勢で正面から行くのが良さそうだと判明。
そしてレストを挟んでの本日5便目で何とか登り切ることができました。
3日間で通算11トライ目。
この日に決められて嬉しかった反面、きちんとムーブを組み立てればもう少しトライ回数が減らせたのではないかと反省です。
でもとにかくこんなにも素晴らしいルートが登れて良かった。
<ブリザード動画>
あかねの浜でゴミステーションにやられる
前日は更に回収便も出したので通算ブリザード6トライで身体があり得ないくらいバキバキに。
というわけでこの日はむっちゃんに任せて僕はゆっくりすることに。
むっちゃんは昼くらいからお目当てのマリオネットを触りにアストロドームへ行くも、前日の大雨で下部が濡れている&波が高すぎてマリオネットやメリーゴーラウンドのスタートにザッパーンとかかっていました、、、。
なので急遽予定変更をしてあかねの浜へ。
あかねの浜はこんな感じで取りつき易そうなルートが並んでいます。
しかし僕らの目的は対岸の薄暗いところにある「ゴミステーション」(5.11b)。
ゴミステーションは以前飯塚さんが「0.5とか0.75サイズのフィンガージャム」の練習になると教えてくれたルートで、この手の真っ向勝負ジャムを苦手としている僕らには丁度良いと考えやってみることにしました。
そして見つけたゴミステーション。
名前はアレですが、本当に綺麗なフィンガークラック!
岩に近づいてみると、めっちゃ濡れている&雨もなぜか降ってきましたがこれを触らないと今日岩場にいる意味がないので、まずはむっちゃんが勇気のトライ。
慎重に高度を上げますが、核心に入る前あたりでフォール。
結構難しそうです。
でテンション交じりになんとか登っていくむっちゃんのムーブとカム選択を僕はビレイしながら入念に暗記。
むっちゃんが降りてきた段階で既に16時を回っていましたが、僕も1便出すことに。
オンサイトだとしたら正直難しいかもしれないと思いましたが、核心は短いのでムーブさえわかればフラッシュできると踏んでいました。
下部は難しくないですが濡れているので恐る恐るこなして、核心のフィンガークラックには下から目一杯腕を伸ばしてプロテクションを決めます。
よしこれで後は突っ込むだけだと意気込みまずは左手のフィンガー。
、、、わ、悪い。
半決まりで右手をフェイスのカチを持ち、左手をハンドジャムに。
そして今度は右手のオフフィンガー。
、、、め、めっちゃ悪い。
でも次は絶対ガバだし出るしかない、けれど右手が抜けそう、わー!
となって右手が抜けてフォール。
いやー不甲斐ない。
これはフラッシュで決めたかった。
相当悔しいぞ。
そのまま上まで抜けてロワーダウンしたところで日が暮れそうだったので終了。
せっかくブリザードが登れたのになんとも締まらない2日目になってしまいました。
でもゴミステーション自体は本当に面白いルート。
またやりに来るしかないですね。
1~3月は二子山にも行きたいのですが、なんだか城ヶ崎ばかりになる予感。
まぁとにかく調子上げて頑張ろう。
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