19年4~5月の瑞牆 ようやくフリーダムを登った

19年4~5月の瑞牆 ようやくフリーダムを登った

4月からは瑞牆もシーズンin。
3月までに城ヶ崎、二子山、名張で鍛えた力を発揮するべく、4月5月で10日間以上は瑞牆に通いました。
しかし天気に恵まれなかったり、決めきれない自分の勝負弱さもあり、自分では納得のいく結果が出ない日々。
そんな中ようやく昨年から宿題だった因縁の「フリーダム」(5.13a)が登れました。
クライミングを本当に考えさせられた思い出深いルートとなりました。
フリーダムのことや、他に最近瑞牆で登った課題を書きます。

 
 


フリーダム、ようやく完登

<核心のあたり>

昨年の夏から触り始めていたフリーダム。
ルートについてなどは去年ヨセミテ前に書いた以下のブログ記事に載せましたが、結局合計16日を完登に要してしまいました。

<ヨセミテ前の最後の瑞牆記事>

とにかく苦しめられたのは、前半のフェイスパートで、まず最初の3日間はここのムーブが解明できず。
ようやく自分なりにできるムーブを発見したのですが、このムーブの確率があまりに悪いのとフリクションに大きく左右されるために、ここまでハマり続けてしまいました。
そして先週、村井さんと保本さんに別のムーブを教えてもらい、思い切ってそちらにムーブを変更したところこれが上手くいきました。
それでもこの日は前日の雨でクラック内部が湿気っていて、中間部や上部でも何度も落ちそうになりながらなんとか完登。

いや、クライミングは難しいですね。
結局10日間以上もやってきたムーブを捨ててしまったわけですから。
一度決めたムーブであってもより良い可能性を探し続ける、というのが自分には足りなかったのかもしれません。
でも、そういったムーブ選択も含めてクライミングの面白さですし、とても勉強になりました。
それに宮下君や安間さんなどとも一緒にこの課題を触れたこともとても良い思い出。
なにより何度もビレイしてくれた妻のむっちゃんに感謝。

よし、次はなにをやろうか。

<フリーダム、動画>

 
 

その他登ったトラッドやボルダー

その他に4月5月で登った課題を紹介します。
あまり多くは触れていないですが。

 

ワイルドカントリー

<2p目の稲妻型のクラック>

末端壁に着くと正面に稲妻型のクラックが目に入りますが、それが「ワイルドカントリー」(5.10c、2P)です。
1982年に戸田直樹さんらが初登、『岩と雪98』に詳しく情報が載っています。
兼ねてから面白そうだと感じていたのでむっちゃんと登りました。

1P目(5.10c)は僕がリード。
出だしのコーナーの抜け口と、プロテクションに乏しいトラバースが核心。
身長が160cm以下だとトラバースの足送りの難易度が上がるので、5.10cより厳しく感じるかもしれません。

2P目(5.10b)はむっちゃんがリード。
このルートのハイライトですが、難しい箇所は無く気持ちよく登れます。
ただあまり登られていないためか、ボロボロしていたり、なんか木の実とかあったりしますね。
それでも露出感があって登る価値ありです。

 

ボルダーいろいろ

その他アップなども含めてボルダーもいくつか登りました。

キトラ

「キトラ」(初段)はThe瑞牆という内容で保持と乗り込む力が求められるとても面白い課題。
スタートからトップアウトまで要素が詰まっています。

<動画>

 

ヒドラ

「ヒドラ」(1級)はキトラとは一転して、本当にワンポイント勝負の課題。
その1歩ができるかどうかにかかっています。
「十六夜」(初段)と構成が似ているので、その練習に良いかもしれません。
岩の見た目もとても良いです。

<動画>

 

チップ・クラック

「チップ・クラック」(2級)は以前に中腰でシンハンドからスタートしてしまいもやもやしていた課題。
SD課題なので「どうせならしっかりおしりを着いた状態から始めて登りたい」と自己満足で再登しました。
スタートの左手フィンガージャムが強烈で、指がおかしくなるかと思いました。
体感では1級はあるように感じます。

<動画>

 

リス岩のマントル

チップ・クラックのすぐ右の「マントル」(5級)。
こちらもずっと前に右抜けで登っていたのですが、右にはまた別のラインがあるので左抜けにこだわって登ってみました。
まずリップのマッチまでで明らかに5級より難しいのですが、マントルがまたひとスパイスあります。
フリクションも影響するでしょうが、こちらも2級か1級はあるように感じられました。

<動画>

6月中旬あたりまではまだなんどか難しい課題を追いかけて、そこからはマルチなどにシフトチェンジですかね。
楽しみだ。