ロクスノでインタビューを受けました!そして『Rock&Snow 093』の見どころ

ロクスノでインタビューを受けました!そして『Rock&Snow 093』の見どころ

(トップ写真は萩原悟さんに撮っていただいたヨセミテ「Separate Reality」)

昨日2021年9月6日発売の『Rock&Snow 093』に、僕がインタビューされた記事を掲載していただきました。
これまでロクスノ含めクライミングメディアでインタビューを僕側からすることは多々あっても、僕自身のクライマーとしての一面をインタビューしていただける機会は多くなかったので純粋に嬉しいです。
さらにクライマーとして尊敬するところの多い中嶋徹さんがインタビュアーを務めてくれるという、二重に貴重な体験でした。
徹さんに深掘って色々聞いたもらったおかげで、自身のクライミングや発信活動のことだけでなくこれまで話してこなかったような幼少期からの社会人に至るまでの個人的な想念も素直に出せたかと思います。
興味がある方は是非読んでみてください!

ちなみに妻のむっちゃんも「おすすめ洋書紹介」にてこの秋発売されるフィジカルトレーニング指南書『BEASTMAKING』の紹介文を書いているので、夫婦で揃ってロクスノに載ったのも何だか悦ばしいですね。

<ロクスノ093>

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せっかくブログを書いたので、その他気になった&面白かった記事を紹介しますね!

 


続・二子山西岳

最近は僕は開拓等に関われていなくて恐縮ですが、二子山西岳再生プロジェクトの近況記事。
新しいエリアや再生された祠エリアの解説及びトポが載っています

是非みなさんにも読んで考えてもらいたいのは「グレード体系のグローバル化」という平山さん渾身の文章です。
花崗岩と石灰岩で同一のグレードを使うことの難しさ、日本のグレードが世界標準から乖離していることなどへ言及し、二子山のルートをフレンチグレードのみで表記することへの想いと経緯が書かれています。
個人的にはフレンチとデシマルのグレードを併記した方が混乱が少ないと感じたため、議論させていただいた部分でもあります。
ただ僕は北米でのクライミング経験はあるもののヨーロッパでは登ったことがないので、平山さんの考えなどから勉強させてもらうことが多いです。
ヨーロッパにも行って石灰岩のグローバルスタンダードを感じなければ。

 

Welcome to the Wild Monkey Vallry(野猿谷)

この10月に公開される山梨の昇仙峡の上流あたりに位置するWMVボルダー(野猿谷)の記事。
開拓の経緯、利用方法、課題紹介などがされています。
このエリアは何度か足を運んだことがあるのですが、とにかく広大かつ色々なバリエーションの課題が多いです。
真っ向勝負のボルダーもありますし、スラブ、ハイボール、クラック、ハサマリング(岩と岩の間のワイドクラック)と多種多様。
きっと訪れるとボルダリングの楽しみ方が広がると思います。
また小川山や瑞牆よりも標高が低いので、夏は厳しいですが冬に登れるエリアだというのも貴重ですね。

いくつか僕や妻の写真も採用してもらったので、ちょっと登場させてもらっています。

<野猿谷の課題写真>

 

大いなる回り道「Humble」

今号で最もカッコ良い記事。
中嶋渉さんが瑞牆の弁天で初登したトラッドルート「Humble」5.14a Rについて開拓スタイルや登攀の様子を綴っています。
「千日の瑠璃」などと並び、近年の瑞牆での登攀で歴史的にも大きな意味があるでしょう。

渉さんは10年前にこの壁を見上げ、

これを登るなら、ボルトを打たねば無理だろう

と感じたそうですが、10年かけて当時の自分の予想を覆し終了点以外ボルトレスで登り切りました。

あつい。こんなクライミングがしたい。

 

三ヶ島ウォールとクライミングジム創成期

早稲田大学所沢キャンパスにある三ヶ島ウォールが解体されることになり、これに際して簑和田さんが設立当時の1991年あたりのクライミングシーンを振り返り綴っています。
過去の『岩と雪』を参考にしつつ簑和田さんの記憶を頼りに色々書かれているのですが、これが面白い!

・草野さんとの出会い
・アルピンクライミングジムで北山さん、ジャックさん、佐藤豊さん、牛澤さんが通っていた話
・ドラゴンウォールでユージさんが登っていた話
・Tウォールが設立

などなど、クライミングジム創成期に関して記録的に価値が高いものになっていると思いました。

 

連載:僕らは考える石ころである

インタビュー内で”杉野さんの「魅惑のトラッド」のような文章を書きたい”と話したので、さっそく今号の連載記事は自分なりのミニ「魅惑のトラッド」(というよりちょっとしたOLD BUT GOLD?)を書いてみました。
少しマイナーだけれど面白い課題やルートを、ボルダー、マルチ、ワイドボルダーからそれぞれ1つずつ取り上げ、
・ガルーダ(二段、瑞牆)
・あおろら徘徊記(5.11d 6P、瑞牆)
・Cedar Eater(V5、ヨセミテ)
に関して内容と自分の思い出を書いています。

こちらも読んでいただけると嬉しいです。

<ヨセミテワイドボルダーのCedar Eater>