日記

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蟹交線 5

蟹交線 5 カニ子に突然の結婚の話をされてから1週間が経った。 あれからカニ夫はホームでテレビを見てばかりだ。 すっかり生気がなくなってしまったようである。 「あんたさぁ、いつまでゴロゴロしてんのよー。」 「うるさいなー。」 「あ、そうだ。お父さんの部長の娘さんのカニ絵ちゃん知ってるわよね?あの子とお見合いしてみない? […]

蟹交線 4

蟹交線 4 午前5時。 寒空の下、カニ夫を待つカニ子。 そのそばにはあの岩がそびえ立っている。 (パーを出すってカニ夫君なに考えているのかしら。) そう思っているうちに東の空が白み始めた。 (あぁ、もうすぐしたら初日の出がきてみんな騒ぎ始めるわ。私はいつもどおり一人拝めないまま。慣れっこだけどさ。) そこへ遠くのほうか […]

蟹交線 3

蟹交線 3 その夜、カニ夫もカニ子も同じことを思い出していた。 もう何年も前の、二人が出会ったばかりの頃の出来事。 その日は大晦日であった。 街中の蟹の話題は翌日の初日の出をどこで誰と見るかであった。 「えーカニ代は初日の出カニ丸君とのスポットで見るんだー。それ激アツじゃん!」 「でしょ!そのまま私の初日の出もカニ丸君 […]

蟹交線 2

蟹交線 2 「やっべ!遅刻だ!お母さん!ちょっとカニ子ちゃんに会って来るから!」 そう言ってカニ夫は”ホーム”を出た。 ある二人の蟹が結婚するとそのスポットで子供を産むことになっている。 そうすることで産まれた子供もそのスポットを通る軌跡を持つことができる。 その結果そのスポットでは家族全員の軌跡が交わることになるので […]

蟹交線 1

蟹交線 「非平行な2直線はただ1点のみで交わる」 ユークリッド幾何学・第五公理-平行線公理 1 昔々、地球でないどこかの、蟹が横にしか歩けなかった時代の話。 突き抜けるような晴天の下、二匹の蟹が話をしている。 「おーいカニ夫ー昨日言ってたキングクラブゾンの新譜持ってきたぞー。」 「サンキュー、カニ平!あのさ、スポット行 […]

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