僕の好きな漫画家たち

僕の好きな漫画家たち

エンターテインメントコンテンツには色々な形があるが、僕は特に漫画が好きだ。
自分のペースで気軽に進められるし、最近だとkindleに入れればiPhoneさえあれば隙間時間にどこでも読めるし、絵とセリフに加えて擬音語・擬態語や漫画記号も発達して表現の幅が広い。
普段から好きな漫画のことはブログ記事にしたりTwitterでもつぶやいたりしているがこの機会に簡単な紹介とともに好きな漫画家を挙げてみる。

<好きな漫画家の作品 最近はKindleで購入してしまうが本も良い>

 
 


井上雄彦

代表作:スラムダンク、リアル、バガボンド、等

僕の漫画好きの原点になったとも言える『スラムダンク』の作者である、井上雄彦さん。
スラムダンクはとにかく好き過ぎて何回読んだかわからない。
今読むと王道中の王道過ぎると感じるのだけれど、それはきっとスポーツ漫画の新しいスタンダードやお約束の展開・表現をスラムダンクが作り上げて他の漫画に影響を与えているからなのだと思う。
あまりのスラムダンク愛から社会人1年目の大晦日になぜか会社に泊まって「スラムダンク百人一首」を自分で作成した。
上の句で読まれた続きのセリフが下の句に書かれていてそれをみんなで札を取り合うというもの。
例:上の句「おそらく現段階でオレは河田に負ける。でも」、下の句「湘北は負けんぞ」

『バガボンド』も武蔵vs胤舜、小次郎vs巨雲などは単なる漫画の一戦いを遥かに超えて、命、生きる意味、物事の追求、など本当に哲学的な問いかけを読者に与えてくれる。

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冨樫義博

代表作:幽遊白書、レベルE、ハンター×ハンター、等

こちらも超有名漫画家で熱狂的なファンが多いので僕が今更紹介するまでも無い冨樫義博さん。
だけれど、その表現や描写は少年誌の範疇を超えていることもしばしば。
僕も小学校の頃に幽遊白書を全巻揃える→仙水編や魔界編の描写が当時のピュアな僕にはあまりにグロくて怖くて手元に置いときたくなくて売る→やっぱり読みたくなって全巻揃える、というのを2回繰り返した記憶がある。
漫画でありながらどこかゲームのようで、アニメのようで、映画のようで、小説のようでもある、色々な要素が詰まった作風を書くことで毎作品こちらのワクワクや知的好奇心を刺激してくるからすごい。

 
 

大友克洋

代表作:AKIRA、童夢、等

これまた僕からコメントする必要すらないレジェンド中のレジェンド。
『AKIRA』は僕が生まれる前に連載していた漫画だけれど、大学生になってから手に取ったけれど全く古びていなくて、1巻を読み終えた時の衝撃とかワクワクを今でも覚えている。
近未来SFの源流かつ完成形といえる作品だろう。
大友克洋さんの真骨頂はやはり絵。
その構図と緻密な書き込みは漫画の域を超えていて、コマを追っていくとがまるで映画を見ているかのような気分にさせてくれる。
『童夢』なんて1つの団地での話なのに、圧倒的な絵の力で壮大な作品に仕上がっているからお見事すぎる。

 
 

松本大洋

代表作:ピンポン、鉄コン筋クリート、青い春、等

そのストーリー展開、独特の絵、絵本の世界の様な雰囲気、など唯一無二の漫画家であると思う。
特に『ピンポン』が大好きで、そのセリフなどの端々からとても影響を受けている。
才能と努力をここまで鮮やかに描いた漫画はないはず。
今読むと結構適当な感想文だけれど、昔ブログにも書いた。

多くの漫画家が商業的な圧力の下でいたずらに作品の展開を引き延ばしにしがちな日本の漫画だけれど、松本大洋さんの作品のほとんどは数巻で綺麗に完結することもとても好きなところ。
いくつか読み切っていない作品もあるのでその内全て読まなければ。

 
 

岩明均

代表作:寄生獣、ヒストリエ、レイリ、等

とにかく『寄生獣』が超有名であり、今なお漫画界で一大ジャンルを築いている「外界からの侵略者系SF」の走りとなった代表的作品であろう。
でも他のSF系漫画が寄生獣に追いつけないのは、そのメッセージ性の斬新さと強さが突出しているからだと思う。
寄生獣とは人間賛歌であるというブログをこれまた遥か昔に書いた。

そして作風を変えて、『ヒストリエ』、『レイリ』と歴史漫画を描くのだけれどこれまた面白い。
レイリのあとがきで作者本人も語っているけれど「出来事が描きたい」という出発点で始まっているから、時代の背景説明や関係する人物の心理描写とかが丁寧なので読み手が没入できてその出来事を本当に追体験しているような気分になる。
加えて淡泊でカラッとしている絵がこれまた作風にマッチしていて最高なんだよなぁ。

 
 

新井英樹

代表作:宮本から君へ、ザ・ワールド・イズ・マイン、キーチ!!、等

エネルギーというか生命力というか、なにか人間の根底に流れるドロドロとした塊のようなものを描き切る漫画家とでも言えば良いのかもしれない。
そしてそれを描くためならば、暴力、性描写、人間の醜さ、なんでもありの手法なのでこのあたりの免疫がない人にとっては見るな危険と言っておく。
特に『ザ・ワールド・イズ・マイン』はその異様なまでの破壊性からカルト的な人気を持つ作品で、僕も大好きなのだが未だに物語のテーマというものは掴み切れていないのでいつかきちんと自分の中で整理してみたい。
村上龍の『コインロッカーベイビーズ』とか好きな人にはおすすめかも。

 
 

押見修造

代表作:惡の華、血の轍、ハピネス、等

今自分の中で一番きている漫画家だろう。
『惡の華』より前まではなんだかチープなエログロ漫画という感じだったけれど、惡の華でその作風を確立させたように思える。
思春期を描いた一見セカイ系っぽい漫画なのだけれど、登場人物の世界に対する絶望感とか逆に日常感とかがすごく共感できる素晴らしい作品。
さらに作品の深みと共に絵の上手さが劇的に向上していて、本当に驚き。
今連載中の『血の轍』は毒親を、『ハピネス』はカルト宗教を、テーマとしていてこちらも僕が追いかけている漫画の中ではトップ3に入るくらい続きが気になる作品。

 
 

古谷実

代表作品:行け!稲中卓球部、ヒミズ、シガテラ、等

古谷実さんといったら『稲中』のイメージが強いのでギャグ漫画家だと思われがちだが、かなりシリアスな作品もとても多く描いている。
日常を描写するけれど、そこにどうにもならない不条理とかを突きつけられるという展開が多いかな。
特に『ヒミズ』は大好きな漫画で、世の中の暗鬱な部分とか、絶対に引っくり返らない不平等とかを徹底的に描いて、そして最後に一縷の光りは見えるのだけれど結局救いがないという珍しい作品。
これももう一度精読して自分なりに感想をきちんといつか書かなければならない。





それぞれの漫画家についてかなりさらっと触れましたが、こんな感じ。
ブログ中にも書いたけれど機会があれば作品一つひとつを深掘って記事にしたいですね。
ではまた明日。