瑞牆・末端壁で1人でクラックトレーニング

瑞牆・末端壁で1人でクラックトレーニング

6/16,17と1人でしたが、最近ジャミングをしていなくて衰えている気がしたのと、もう6月中は岩に行けそうになかったので単独で瑞牆・末端壁へ。

日頃からやろうやろうと思っていたけれど後回しになっていた、
・ロープソロを自分で考えて実践する
・限界までクラックを登りこむ

をやってみましたので、その備忘録的なものを書きます。

 
 

ロープソロで調和の幻想1,2P目を登ってみた

初めてのロープソロなのでまずは安全をコントロールできるレベルの調和の幻想(1P目 5.9+、2P目5.8)を登ることに。
とりあえず効率性は置いておいて、自分で安全原理がきちんと理解できかつシンプルなやり方である「ロープの末端を固定し、ハーネスに付けたグリグリに通す」という方法で登ってみることに。

すると、当たり前ですが自分が登っていってもロープが全然繰り出されずついてきません。
しかもやる前は片手離せればロープを繰り出せるだろうと思っていたのですが、グリグリがロックされてしまい片手で引くこともほぼ不可能。
両手を離すか、口を使っていかないと登れないので、このやり方だともう少し難しいルートは無理でしょう。
でもエイド交じりでセルフ確保しながらならこの方法でも十分登ってはいける。
まずそれがわかっただけでも収穫です。
1人で登る機会は今後も生じるだろうし、試行錯誤していきます。

というわけでこの日は上にフィックスを張って、
・調和の幻想 1P目:3回
・調和の幻想 2P目:2回
・T&T 1P目(5.10d):2回
・T&T 2P目(5.10c):2回
と易しめのグレードながら9トライ。
壁やクラックの中は少し濡れていましたが、そこそこ登れて満足。

<中央左の顕著なクラックがT&T 1P目、そこから続くハングのワイドが2P目 >

 
 

末端壁で1日で合計20P登った

前日の疲れが少しあったけれど、せっかくなので1人で限界までクラックを登ろうと思い再び末端壁へ。
周りの強いクライマーを見ていると、トレーニングとして継続登攀で1日40P以上登ったり、ショートルートでそれなりに難しいクラックを20P登ったりしている方がいます。
このような追い込みはビッグウォールを目指すなら必須な練習だと思いますし、なにより今の自分の限界がどこにあるのかが知りたかったので、「1日20P登る」を目標にしてやってみることにしました。

 

泣きっ面の偵察、そして再びT&Tの登り込み

ただ、杉野さん初登の「泣きっ面」(5.12c、R)の偵察もしたいという欲張りな気持ちもあったので、まずは泣きっ面にフィックスロープを張りプロテクションの位置やムーブを軽く観察。
ムーブ強度はすごく高いわけではないと思うけどボルダリーな感じで、(おそらく)2つの核心前のプロテクションがかなり怪しいので落ちられない系っぽい。

そしてその後せっかくフィックスを張ったので、横のT&Tも1,2P目ともに4回ずつ登りました。
2日間でここまでT&Tを登ったクライマーは僕くらいでしょう。笑
しかし1P目はオンサイトしたピッチなのですが、何回登ってもバランスが気持ち悪くて毎回落ちそうになります。

 

春うらら1P目、トワイライト、5回ずつ

続いて場所を移動して末端壁下部へ。
幸いなことに1日中誰も来ず貸し切り!
まずはロープソロ(というか、ほぼエイド)で春うらら1P目(5.11b)を登って、春うららとトワイライト(5.11c)にフィックスロープを張る。
そしてそれぞれ5回ずつ登りました。

<左右から垂れ下がったロープを狂ったように交互に登る異様な光景>



実はどちらもレッドポイントして以来の1年ぶりのトライだったので、それぞれ最初のトライではムーブを忘れてしまいフォール、、、。
くそー、現場処理能力が低いなぁ。
今はジャムは上手くなったけれど、昔の方が登り方にこだわらずがむしゃらだった気もします。
春うららとかレッドポイントしたときたぶんほぼジャムした記憶がないし。

そしてそれぞれ5回ずつ登って、存分にクラックを堪能してフィニッシュ。
いやこの2ルートはマジで文句なく4つ星ですね。
見栄え、内容、ロケーション、すべてが一級品です。

 

20本登ってわかったこと

というわけで
・泣きっ面の偵察
・ユマーリング
・T&T 1P目:4トライ
・T&T 2P目:4トライ
・春うらら 1P目:5トライ
・トワイライト:5トライ
と偵察やユマールも入れたのと、T&Tはそれぞれ15mくらいと短いですが、1日でなんとか目標の20本を登ることができました。

精魂尽き果てましたが、春うららもトワイライトも最終トライでも落ちずに登れたので、まだ自分の限界は先にある、、、はず。

と同時にわかったのは5トライくらい連続で登ると身体がルートにかなり順応して、それ以降は「テクニックの上達」というよりは「単なる持久力向上のトレーニング」にしかならないのではないかとも感じました。
まぁ持久力向上が主目的なので良いのですけどね。
でも半年くらいしたらたぶんムーブも忘れるだろうし、何度もやる価値はあるのかも。

いずれにせよ、継続登攀やビッグウォールに向けて自分ができることの目安がわかりましたし、自信にもなりました。
なにより気持ちの良い天候の中、絶好のクラックトレーニングになりました。
また1人の時にやろうかな。
ではでは。