作り上げた虚像を追いかける
4ヶ月弱ぶりのブログ更新です。
この夏、シーズンのクライミング目標を大きく3つ立てそれを達成するまで自分のクライミングに集中しようと思っていたら、いつの間にかこんなに期間が空いてしまいました。
3つの目標の内まだ1つは達成できていないどころか進捗ほぼ0なのですが、その内の2つの
1. ボルダーでグレードにこだわった成果を出す
-納得のいく三段
-とにかく四段
2. 自分で開拓したマルチピッチプロジェクトを登る
は達成できました。
1に関しては後日ブログを書きます。
2は二子山西岳の頂上に抜ける4Pのマルチである「ハイウェイ」を開拓し、ワンプッシュのレッドポイントに成功しました。
(2P目はマサさんが初登した「吽」を通ります)
内容はインスタに載せたので興味がある方は落石に十分注意してトライしてみてください。
<ハイウェイについて>
そして3つ目の目標を達成するために少し岩に行く頻度を落とし、今一度身体を回復させ作り直そうと考えています。
というわけで一旦落ち着いて久々にブログを書く気分になったわけです。
久々に日本で迎えた秋シーズン
目標を立てクライミングに集中した第一の理由は、単にクライミングのベストシーズンが来たからの一言に尽きます。
秋だから集中して登る、ただそれだけと言えばそれだけです。
もう少しきちんと説明すると、2016年頃から去年までは秋はヨセミテに行くかその準備に費やすことが通例だったので日本においてベストシーズンに思いっきりクライミングを楽しむことがここ数年できていませんでした。
世界情勢的にも海外渡航が厳しい今年の秋だからこそ、逆に国内のクライミングで成果を求める良い機会だと捉えました。
虚像を実像に
僕はクライミングを始めて11年以上が経ち、その中で
ブログやnoteを書いたり、
コンペの実況をしたり、
web媒体や雑誌で記事を書いたり、
Twitterでつぶやいたり、
instaをアップしたり、
ルートセットもしてみたり、
なんだか色々な活動をしてきました。
しかしここ最近ふつふつと「自分が書いていることや話していることに、現実の自分自身が追いついていない」とうっすら感じるようになりました。
例えば直近のエントリーで、「地図を見ながら森を歩くべき」
もしくは、今年の初めのエントリーで「クライミングを広げることと集中すること」
などと色々と語っているわけですが、自分自身に対して
“きちんと地図を見れているのか”
“あるジャンルに集中して何か結果を残せているのか”
のような懐疑的な思いを抱いてきてしまったのです。
「言う」と「やる」の間には大きな隔たりがあります。
つまり、自分が活動の中で作り上げた虚像に対して、誠心誠意の登りによって追いつき実像を結ぶことで、発信が空虚でないことを自分自身に証明する必要があったのです。
実践にこそ価値がある
語弊がありそうなので補足すると、例えば自らを文筆家や批評家だという自負がある人にとってはその人にとって「書くこと」や「分析・批評すること」それ自体が使命であり生きがいであるので、彼ら彼女らの発信を虚像だとは思いません。
彼ら彼女らがその発信を自ら実践を持って証明する必要はないです。
(というか彼ら彼女らにとっては、発信=実践、であろう)
ただ今の自分にとっては、一番の生きがいはクライミングを自らする事だと心底思っています。
自分、そして妻のむっちゃんとのクライミングの中に一番の価値があると信じています。
はっきり言ってしまえば自分のブログや実況解説をいくら褒められるよりも、僕たちが納得のいくルートが1本登れる方が(少なくとも今は)心から生きがいを感じるのです。
なので僕にとってはスマホやパソコンの前で指を動かすだけでできるような、分析、批評、指摘、ちゃかしなどをすることは根本的には意味がないのです。
それっぽいことを言うだけの空虚な人にはなりたくなく、自らの実践によって存在証明をしたいのです。
有限な時間を何にどう配分するか
別記事で詳しく書こうと思っていますが、目標を実現するにはトレーニングをしたり、岩場に行く回数を増やしたり、開拓整備に時間を費やす必要がありました。
また身体を万全にするには睡眠やストレッチなどケアをする時間もこれまで以上に確保しなければなりませんでした。
しかし時間というものはもちろん有限であり、何かのために確保するならば何かをやめなければならないものです。
なので僕はここ4ヶ月弱ほど
・ブログ書かない
・本をほぼ読まない
・SNSやメッセージアプリの通知を切り、頻繁には見ない
を実行し、自分のクライミングに少しでも集中しました。
これらも自分がこれまでブログやロクスノに書いてきたことの実践でもありますね。
<Deep Work>
<メイクタイム>
今後は、、、
ただこの4ヶ月ブログを休んだ中で、”何も発信しないというのもそれはそれで違うな”という結論に行き当たったのも事実です。
書きたい内容もたくさん沸いています。
なのでこれまでのようなペースかは分かりませんが、また書き始めようと思います。
まず直近ではこの記事の中で触れた自分の目標の話などについて個別にもう少し掘り下げて説明していきますね。
ではみなさんまたよろしくお願いします!
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