二子山で登り倒した4日間 唐獅子牡丹が登れた
去年と一昨年に続いて今年2019年も3月は二子山に通いました。
本当は1ヶ月くらい通いたかったのですが、城ヶ崎が長くなったのと名張にも足を運んだことでこのシーズンは4日間のみ。
まだシーズン的には二子で登れますが、そろそろ瑞牆に行かないといけないのでここで一区切りでしょうか。
しかし目標としていた「唐獅子牡丹」(5.13b or 5.13b/c)を登ることができてひとまず成果としては満足です。
むっちゃんも「ノースマウンテン日本一」(5.12b)を同日に完登して仲良くすっきり。
いろいろと思い出に残る4日間だったので思ったことを書いておきます。
異次元のパフォーマンスにモチベートされる
3月後半に4日間二子山へ行ったのですが、最初の3日間は僕ら夫婦とメイちゃんとマックス(Max Rudigier、オーストリア代表)の4人で、最後の1日はマックスを除いた3人で登りました。
マックスはワールドカップでもファイナルに出るほどなので強いのはもちろん知っていたのですが、自分が触ったことのあるルートをトライするとその異次元の強さが改めて認識できます。
この3日間で
・任侠道(5.12d or 5.13a):OS
・即身仏 ミイラ (5.13c):RP、3撃?
・美しき流れ(5.14a?):RP、唐獅子牡丹も入れて6トライくらいか?
と、怪我明けにも関わらずとんでもない成果を残していきました。
結構お茶目なところがあって、ムーブとかめっちゃ忘れるのにとにかく持久力が異常。
そして強さ以上に驚かされ、僕がモチベートされたのはその意識の高さ。
唐獅子牡丹のオンサイトトライで任侠合流後にフォールしてしまったマックスは、次のトライは再び同高度に達しゴールするかと思いきや、唐獅子牡丹の終了点には向かわずになんと美しき流れへ!
(知らない人に説明すると、任侠道と唐獅子牡丹は下部が違って上部が同じ。
唐獅子牡丹と美しき流れは下部が同じで上部が違う。)
結局そのトライではフォールしてしまいましたが、唐獅子牡丹はもう登れるとわかったので美しき流れに切り替えたのでしょう。
なのでマックスは流れは登っていますが、唐獅子は登っていません。笑
<マックス on 美しき流れ>
そしてもちろんメイちゃんもすごかった。
初めての二子山で
・ノースマウンテン (5.12a):OS
・いとしのエリー(5.12a or 5.12b):FL
・任侠道:RP、2日4便?
・唐獅子牡丹:RP、3日6便
などなど荒らしに荒らして帰って行った!
メイちゃんの強さは実績にも裏付けられているし、普段ライノで見ているから知っていたのだけれど改めて再確認。
とにかく勝負強い。
唐獅子も最終便で初めて繋げて核心を止めて、そのトライで登り切った。
あのリーチでパツパツになっての核心止めには二子全体が本当にどよめいた。
強い2人にモチベートされて大満足の4日間でした。
唐獅子牡丹が登れた
僕はというと、この4日間で唐獅子牡丹を登ることを内なる目標としていたのでそれが達成できてうれしいです。
4日間で10トライでしょうか。
ただ3日目に核心が初めて繋げて止まったのに、任侠合流後の右手アンダーポケットの後で落ちてしまったのが悔やまれます。
欲を言えばこのトライで本当は登り切るべきでしたかね。
「4日間で登る」という言霊が裏目に出たか。
そして唐獅子は噂に違わぬ名ルートでした。
本当に息をつく暇がないような厳しいムーブが連続するルートで、静と動のムーブがいいバランスで混ざっています。
明確な核心のボルダームーブに加えて、全体を登り切る持久力も必要。
僕がこれまで完登したスポートルートでは最も難しくかつ面白かったことは間違いないでしょう。
<前ちゃんに撮ってもらったかっこいい写真!>
<僕とメイちゃんで連続RP!>
<唐獅子牡丹 動画>
二子山という素晴らしきエリア
1年前にも書いたけれど、やはり二子山は素晴らしいエリアですね。
ルートの質、本数、傾斜、が最高なのはもちろんのこと、通っているクライマーがみんなクライミングに真剣です。
どのクライマーもそれぞれの限界ルートをプッシュしているので、その打ち込む姿勢から学ぶことが多いです。
そして強い。
日曜日なんて半分近いクライマーが任侠・唐獅子ラインに取りついていたのでは?
驚異の15人待ちだったし。笑
継続的に二子山で登っていきたいですね。
<1年前のブログ>
他に登れたルート&宿題&次なる目標
唐獅子に打ち込んだので他に登れたのは
・いとしのエリー
のみですかね。
次なる目標はまずは
・即身仏 ミイラ
で、そのあと5.14台のどれかにチャレンジしたいです。
あと、
・クレーター直上(5.12a)
が結局計3日間トライしたけどできなかった、、、。
ムーブは解明したのでこれもまた1年後!
でも4月がまだ瑞牆寒かったら二子に戻るかもしれませんが。
さて、いよいよ僕らのシーズンが始まる。
<いとしのエリーby柴田さん>
二子山トポ
『日本100岩場② 関東』
いわゆる100岩ですね。
発表当時に近いグレーディングで紹介されています。
『新版 関東周辺の岩場』
いわゆるガメラ本。
二子山はグレードが上方修正されている課題もちらほら。
あとLa Tempesta (5.14a)など新しいルートも載っていたりします。
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