課題のムーブ・情報をどのように記録に残すか
先日ふと気になり、
「ボルダリング/リードで宿題ができた時、ムーブや課題情報を自分のために主にどのような方法で記録しますか?」
というアンケートをTwitterで取りました。
その結果が少し興味深かったので簡単にブログにしてみます。
アンケート結果
いきなり結果から!
ちなみにTwitterアンケートなので、適当に答える人がいる、最初の方の選択肢を選びやすい、有意性未検証、などなどそれほど当てにならないものだという前提で読んで下さい。
他にも
・「インドア」か「岩」かで異なる
・併用が十分あり得る(例えば「絵」で記録する人は「文字」も付記するだろう)
・文字でも絵でも動画でもない第4の記録方法があり得る(例えば音声)
などなどツッコミどころはあるので、結果はざっくりとした傾向として捉えましょう。
<ボルダー>
何となく気になったのでアンケート!
— 植田 幹也/ミキペディア (@mic_u) February 15, 2021
「ボルダリング」で課題が登れず宿題になった時。
そのムーブや課題情報を自分のために残すとしたら、主な記録方法はどれ?
(複数ある時は一番頼りにしているもの)
<リード>
「リードクライミング」で課題が登れず宿題になった時。
— 植田 幹也/ミキペディア (@mic_u) February 15, 2021
そのムーブや課題情報を自分のために残すとしたら、主な記録方法はどれ?
(複数ある時は一番頼りにしているもの)
まず面白いのがボルダー/リードどちらも1位は動画!
特にボルダーでは46%と半数近い方が主な記録方法を動画としています。
リードでもほぼ3割の方が動画を採用。
やはり動画の時代ですね。
次に個人的発見だったのは「ほぼ記録しない」と言う人がボルダーでは33.1%と3人に1人に達していて、リードでも27.5%と4人に1人以上に及んでいる点。
これは驚きですね。
少なくとも僕の場合はシーズンを跨いだら詳細なムーブは忘れてしまうため記録必須なので、記録しない方がここまでいるとは思いませんでした。
ただ上記で言及したようにインドアしかやらない人であれば宿題がシーズンを跨ぐという概念がないので、記録する必要がそもそもないのかもしれません。
最後に、リードで「絵、図、(写真?)」が18.3%と最も少なかったのも意外でした。
リードの場合は、動画で全体像を収められないことがある、文字だと情報を漏らさず全てを書き切るのが困難、などの理由からもっと絵や図を描く人が多いと思っていました。
僕の印象では経験豊富なクライマーはルート情報をノートなどに絵と共に非常に細かく書いていることが結構多いです。
2016年に初めてヨセミテに行ったとき、当時エルキャピタンのNoseをトライしている佐藤裕介さんと倉上慶太さんに各ピッチを絵とともにホールディングや足置きの順番やカム情報を含めてかなり詳細に書いているノートをチラッと見せてもらいました。
1,000mもある壁なのにここまで細かく図示して記録するのかと驚いた記憶があります。(もちろん核心とそれ以外で濃度は違うだろうが)
スポートルートでも長期間トライしているなど人は、ノートを丸々1冊使い切るくらいあらゆる情報を絵とともにメモしている方も多いですよね。
<クイズその1:印象深かったのでロクスノから勝手に引用させてもらいましたが、どなたのルート図でしょうか?答えは最後>
僕自身の記録方法
僕自身は動画撮影をすることは多いですがそれはその場での動きの確認をしたかったり、完登動画を残したいという理由が強いです。
ムーブや課題情報を残すという意味では「文字」を主に使っています。
例えばこんな感じ↓。
もはや今読んでも再現できる気がしないので、記録として機能しているのか怪しいですが。笑
<クイズその2:これは何のルートのメモでしょうか?答えは最後>
文字を使う理由としては以下でしょうかね。
・完登の気配が無い時から毎回動画撮影をするのが手間
・iPhoneは常に持ち歩いているので文字は記録も読み返しも楽
・動画では、細かなホールディング/足置き/カム番号/その他ニュアンス(いわゆるマイクロベータ)が残しづらい
・本当は絵も併用したいけれど絶望的に絵が下手(誰でも上手に絵を描けるiPhoneアプリがあれば絵で記録したいかも)
動画は全体像を残すのは良いのですが、細部を記録するのは文字や絵の方が優れていると感じます。
ちなみに僕の絵はこんな感じで文字だけより後から見返して混乱すること多しです。
<理解&再現不能>
それぞれ記録方法のメリット/デメリット
せっかくなので記録方法それぞれのメリット/デメリットなどを自分なりにまとめてみます。
・記録の手軽さ:動画が手軽ですが、リードだと撮影スポットを探すのがなかなか大変。文字は人によるが表現しようとすると意外と難しいことも。絵は手軽ではないだろう
・持ち運び:絵や図はノートを持ち運ぶのがメンドウそう。動画は場合によっては三脚とかカメラとかが必要。文字ならスマホなどで楽
・全体像記録:これは圧倒的に動画が優れている。決定的に良い点は自分の身体をどう動かしているかというリアルな情報が残せること
・細部記録:これは絵や図の強み。動画はボルダーなら近いので細かいところもわかるがリードだと見れないこと多し。文字で細部まで表現できるかは人による
何かの参考になれば。
クイズの答え
最後にクイズの答え。
その1は『ロクスノ024』の渡辺数馬さんのスペインツアーでのルート図です。
絵が可愛くて記憶に残っています。
その2は3年半前に僕が記録した小川山の「クレイジージャム」です!
<ロクスノ024>
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