『Rock & Snow 084』の宣伝&見どころ

『Rock & Snow 084』の宣伝&見どころ

2019年6月6日に『Rock & Snow 084』が発売になりました。
僕はいつもの「僕らは考える石ころである」の連載に加えて、ランジ特集とFISEのレポートを書かせていただきました。
また本号は個人的に見どころが多く心揺さぶられた記事がたくさんありましたので、そちらも紹介します。

 
 

『ロクスノ084』の見どころ

七面山南壁 Long Hope

なんと言っても一番読みふけってしまったのは、ジャミング紳士こと大藪晧平さんによる紀伊半島の七面山南壁のビッグウォール「Long Hope」の開拓記。
大藪さんはナサ崎ボルダーの開拓などでも有名ですね。

まだ日本にこのような秘境があって、さらにこんなにも素晴らしいラインが引ける壁が存在したのかと驚かされます。
そのスケールはなんと450m。
行くだけで3時間かかるアプローチですが、開拓をやりきった大藪さんの情熱には脱帽です。
自分のクライミングに対する姿勢を見つめなおさせられる記事ですね。
Long Hope、これを読んだらぜひ登りに行きたいけれど、、、気軽に行くとは約束できない場所と環境だからなぁ。。。

 

アメリカ大陸縦断ツアー「生き方の提案」

増本亮・さやか夫妻の236日間のアメリカ大陸のクライミングトリップ連載の第1回。
この旅はクライマーとしてというか、夫婦としてまた一人の人間として純粋に「良いなぁ」と思わせてくれるものですね。
まさに「生き方の提案」。
しかも第1回は僕らも夏にショートトリップで行こうと思っているスコーミッシュです。
詳しい内容は読んでほしいのですが、読むと「The Shadow」を絶対トライしたくなること請け合い。
カッコよすぎるでしょ、この写真も。
第2回以降もとっても楽しみな内容。

<The Shadow>

FITZROY Perfect Free

ジム・レイノルズがパタゴニアのフィッツロイをフリーソロで、しかも下降もロープを使うことなくクライムダウンした記録。
この記録がどの程度すごいものなのか、僕は実感としてビシッとはわからないのですが、著名クライマーのコメント集がかなりためになるというか面白いです。
特に印象に残ったのはファビアン・ブールの以下のコメント。

ただ一点だけ引っかかるのですが、ロープ一本とスリング数本、そしてカラビナ一枚を持っていたら、もうそれはフリーソロクライミングではない。
ソロクライミングなのです。
いつでも自分を岩場にフィックスするチャンスがあるということは、そうでない場合に比べて、メンタル面で大きな違いがあるのです。
フリーソロというのは、私にとっては、何も持たずに下りてくることなのです。

ジムは実は”ハーネスとラペルデバイスを忘れた”(本当に忘れたのかは不明)といってこのトライをしたので、他のギアは持っていたのです。
たしかにファビアンのいうこともわかる。
うーむ、すごい世界。

 

小山田大「比叡2019春」

小山田さんが止まらない!
比叡で四段五段クラスでしかもカッコよいボルダーをバンバン初登しています。
特にこの「蛇(クチナワ)」(四段+、V13)はやばすぎるルーフクラックで気になっている方も多いのでは。

<蛇>

未公開エリアとのことですが、公開される日が待ち遠しいですね。

 

セルフケアの羅針盤 ポイントを押さえて指の故障を予防する

第二回の今回も「手首の柔らかさと指の故障の関係」など、普段自分が実感していたことが丁寧に書かれています。
確かに自分も前腕の筋肉が張っている時は手首が固くなって可動させるとコリコリ言うし、手首がおかしくなった側の指が故障しやすいという経験則があります。
指の故障に繋がる手首の固さの1つの目安は「手首が90度以下にしか反らない」というもの。
みなさん今すぐチェック!

<これやってみると結構きつい>

 

その他

その他にも、みしかの白道、サチさんのstoking、ヴァルハラ、わかな君のパッセンジャー、亀山くんのインタビュー、など読み応えのある良い記事が目白押し!
今号は当たりだと思います。

 
 

自身の記事の宣伝

僕は今回は「ランジを極める」という特集で2本書かせてもらいました。

1つ目の「ランジマスターに学ぶその極意」では、沼尻たっくんに直伝でランジのコツを習い一緒に実践もしています。
たっくんの口から出てくる有益な独自のアドバイスに本当に驚かされました。
彼、こう見えてかなり考えています。笑
読んでもらえればわかるのですが、、、最後、ランジ決めたかった、、、。
まぁでもかなり改善もあったので、企画としては成り立ったでしょう。

もう1つは楢﨑智亜選手の過去の世界大会でのランジやコーディネーションの跳び方をコマ送りにして解析したもの。
この企画のために智亜選手の登りを何十回と映像で見ましたが、本当に異次元かつ美しい。
稀代の選手だと思います。

そして「僕らは考える石ころである」ではこのランジ企画に乗っかって、僕と沼尻たっくんのランジに必要そうなフィジカル要素を比較してみました。
ランジはコツがものを言うのか。それともフィジカルがやはり大事なのか。
そんなことを実験比較してみました。

あとは4月に広島で行われたアーバンスポーツの祭典である「FISE HIROSHIMA」のボルダリングの大会レポートも書いています。
炎天下で選手にとっては厳しい環境でしたが、セッター陣も豪華でしかも新しい大会形式だったので個人的には楽しませてもらいました。


興味がある方はぜひ手に取ってロクスノ読んでみてください。

<ロクスノ084>