第15回ボルダリングジャパンカップ出場者の戦績まとめ

第15回ボルダリングジャパンカップ出場者の戦績まとめ

今年もいよいよスポーツクライミングのコンペシーズンが始まります。
その実質的な開幕戦となる第15回ボルダリングジャパンカップ(BJC)が、明日明後日の2020年2月8,9日(土、日)に駒沢オリンピック公園で開催されます。
BJCは今日本で一番強いボルダラーを決める大会であり、今シーズンのワールドカップ(WC)の出場権にも影響します。

予選・準決勝はYouTubeライブで放送予定で、僕もダッシュさんとYouTube実況解説をやらせていただきます。

この記事では第15回BJCの基本的な情報に加え、いつものように出場選手の戦績まとめや簡単な見どころも紹介します。

 
 

第15回BJCの放送情報、リザルト情報など

放送情報

予選と準決勝は以下のJMSCAのYoutubeチャンネルでご覧になれます。

・男女予選:2/8(土) 10:25 ~16:10

・男女準決勝:2/9(日) 9:25 ~ 11:40

 

決勝はリアルタイムではSPORTS BULLで観ることができます。(予選、準決勝も観れます)
アプリもあります。
・男女決勝:2/9(日)13:30 ~ 17:45
CLIMBING TV | スポーツブル

また決勝の録画放送は以下のメディアでされる予定です。
スカイA :2/9(日)18:00 〜 22:15
BS朝日 :2/25(火)23:00 〜 23:54
AbemaTV :2/28(金)22:00 ~

 

リザルト情報

リザルトはリアルタイムに近い形で以下のJMSCAのページにアップされる予定です。
公式大会成績速報:第15回BJC


従来のBJCとの出場権獲得の違い 

今大会は従来のBJCとは異なり優先出場選手以外は、出場権を獲得するためにジャパンツアーと呼ばれるツアー戦に出場する必要がありました。
ボルダリングのジャパンツアーは全6戦が行われ、各大会で上位に位置付けるとポイントが入ります。
その獲得ポイントのランキングで男子は上位40名、女子は上位30名がBJCの出場権を獲得しました。

 
 

男子BJC過去3年成績Top20

ではさっそく男子から戦績を見ていきましょう。
今大会の出場選手の内、過去3年間のBJC平均順位トップ20名を載せています。
(同着の場合は、複数人が占める順位の平均順位を与えている)

赤字が決勝進出
青字が準決勝進出

こうしてみると男子は若手の台頭はあるものの、最上位の顔触れはそれほど変わらないですね。
・藤井選手
・楢﨑智亜選手
・杉本選手
・村井選手
・石松選手
の5名は2年連続で決勝に進出し、一昨年の原田選手が去年は土肥選手に入れ替わった形です。
(原田選手は去年直前でインフルエンザにかかり体調を崩した)

大きく見方は2つあると思っていて、1つは楢﨑智亜選手がいよいよBJC優勝を果たすのかという点です。
2016年に続き、昨年の2019年もWC年間ランキング1位で世界選手権も優勝するというこの上ない成績で締めくくった智亜選手。
大会の様子を見ていてもフィジカルだけでなく内面から自信がほとばしり、まさに最強ボルダラーの名をほしいままにしています。
そんな彼がまだ手にしていないのが実はBJCのタイトル。
前評判通りに智亜選手が初優勝を飾るか、それともBJCには魔物が潜んでいるのか。

そしてもう1点は昨年に大ブレイクした土肥選手に続き、若手がファイナルや表彰台、はたまた優勝にいよいよ絡んでくるのかという点。
その筆頭となるのは表外にはなりますがまずは川又選手(03年生まれ16歳)でしょう。
BJCで決勝に行く前に、昨年WCモスクワ戦で決勝に進み5位という快挙を成し遂げました。
続くのは、土肥選手と同世代で昨年絶好調であった天笠選手(00年生まれ19歳)、そして川又選手を世界ユースで破った百合草選手(02年生まれ17歳)あたりでしょうか。

この勢いのある若手に依然としてベテラン勢は高い壁として立ちはだかるのか、注目です!

 

女子BJC過去3年成績Top20

続いて女子。

女子も上位3名の、
・野口選手
・野中選手
・伊藤選手
は安定して決勝に進みますね。
この3強に加えて、森選手もかなり有力。
昨年WC呉江戦で3位と表彰台に乗りリードだけでなくボルダリングでも世界レベルなことを示しました。

女子の場合は男子に先駆けて去年決勝にかなりフレッシュな顔ぶれが登場したことが記憶に新しいです。
リードでも世界トップレベルの平野選手、ボルダリングのスペシャリストで世界選手権でも爆発した倉選手、そして昨年BJCで準決勝トップ通過で鮮烈デビューをし一気にトップランカーの仲間入りをした中村選手。

ただ女子の場合、更に下の世代からの突き上げもあるのではないかという予感もします。
個人的注目は中川選手(04年生まれ15歳)と小池選手(05年生まれ14歳)。
中川選手は160cm後半はありそうな身長と長い手足が日本人離れしていて、野口選手を彷彿とさせるようなクライミングスタイル。
世界ユースでも準優勝しています。
小池選手はまだ13歳であった去年、いきなりセミファイナルに進んで台風の目となりました。
めきめきと力を付けているので、その成長ぶりから今年はひょっとすると決勝もあるか。

そして最も注目すべきは野口選手が今大会を最後のBJCとすると宣言していることです。
過去BJCの14戦の内、9連覇を含む11勝と不滅の記録を持っているthe レジェンド of レジェンズの野口選手。
日本のみならず世界のクライミングシーンの中心に立ち続けてきた野口選手の引退は一つの時代の終わりを意味するでしょう。
野口選手の最後のBJC、プロフェッショナルである彼女は確実に最高のパフォーマンスを発揮してくるでしょう。
楽しみですね。


こんなところです。
では選手の皆さん、応援しています!

 

昨年のBJC記事

昨年の第14回BJCの記事も参考に貼っておきますね。

<大会前>

<予選>

<準決勝・決勝>