クライミングのルールはIFSCが全てではない
- 2017.08.07
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今日は続けざまにクライミングのルールに関する以下の様なツイートをしました。
MoBの女子決勝第2課題で野中選手が壁のビス穴(繋ぎ目?穴の跡?)を使ってざわつきましたが、全くルール上問題ないです。
実況のレイ君や野中選手自身はルールを熟知していてさすが。
参考https://t.co/MDNOgs0tf6https://t.co/heNTpWBojr— ueda mikiya (@mic_u) 2017年8月7日
正確性に欠けていたので追記すると、ナット穴は足では使用可能です!
— ueda mikiya (@mic_u) 2017年8月7日
ホールドのボルト穴もokです。
ただし厳密に言うと
・ボルトを入れるための穴はok
・ホールドを更に取り付けるためのナット穴は使用不可
です。
写真の穴みたいなやつですね pic.twitter.com/2yrQjQRGiy— ueda mikiya (@mic_u) 2017年8月7日
それで気になったので一応コメントしておくと、これらはあくまでワールドカップなどのIFSC(International. Federation of Sport Climbing)が主催する大会で定められているルールです。
なので別にこれがクライミング界の絶対のルールではもちろんないわけであり、僕らがジムで普段登っている時にこれらを守る必要もないわけです。
例えば、たまに初心者の人がゴール両手マッチをせずに、片手保持しかしないまま降りてきてしまうのを見てそれを笑ったりしている人がいます。
でも別に「ゴールを両手マッチしなければクライミングじゃない」なんて誰にも決められないし、そんなものは各人の自由なわけです。
(まぁその初心者は「一般的にはIFSCルールが広く浸透していて、そのルールに則るとゴールは両手でマッチして身体をコントロールしなければならない」ということも知らないはずなので、それとなく教えてあげた方が親切ではあると思いますが)
例えば以前ヅッカーさん(あまりの知識の深さに最近心の中でヅカペディアと呼んでいる)が貼っていた海外のコンペでは普通に片手保持でゴールとなっていますし、最近の有名どころでもアディダスロックスターの最後なんかはスイッチを先に押した方が勝ちというルールですからね。
他のスポーツの草コンペとかってどの程度厳密なんでしょうかね。
例えばまぁ流石にオフサイドを取らないサッカーの大会などは無いと思いますが、別に小学校の休み時間のサッカーではオフサイドなんて気にしないで遊んでいたように思います。
かつてNBAでゾーンディフェンスが禁止されていた時代に、体育のバスケでゾーンディフェンスを敷いたって
「おい!NBAルールでゾーンディフェンスは禁止されてるぞ!」
とか言い出す人はおそらくいないですよね。
(いや言うのかも?オフサイドも遊びでもとるかも。すんません全然詳しくないスポーツの例を挙げてしまって。笑)
一方で最低限の不変のルールというのもありますよね。
例えば草野球とは言えホームラン打って5点入ったりしたら気持ち悪いです。
そう考えるとクライミングにおける最低限の不変のルールの線引きはどの辺になるのでしょうかね。
例えば4点スタートルールが存在するジムはほとんどないことから、現状このルールは別に適用しなくても良くない?という雰囲気なわけです。
で、カッコ悪いからという理由だろうと、危ないからという理由だろうと、「ホールドのボルト穴の使用禁止」というジムがあっても全く構わないわけです。
そういうジムで
「mickipediaにはボルト穴使って良いって書いてありましたよ!IFSCルールでもOKですよ!だから僕は使います!」
とか言わないでくださいね。笑
とまぁこんな感じで寛容に行きましょう。
でもそれとは別として草コンペであろうとコンペに関わる人は、IFSCルールは熟読しておくべきだとは思いますがね。
あ、最後に詳しい人に質問なのですが、IFSCルールの終了点に関する規則で
7.2.6 各ボルダーには次のいずれかの終了点が明示されねばならない。
a) 終了ホールド
b) ボルダーの上の定められた立ち位置
とあるのですが、bの方の「ボルダーの上の定められた立ち位置」という場合ってこれまでのワールドカップやジャパンカップでありましたかね?
知っていたら教えて欲しいです。
ではでは。
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